2008年11月14日

平成の大修理で、観光客を増やす



世界遺産姫路城は、来年度から「平成の大修理」が始まり、観光客の減少が危惧されています。しかし、そうではないのだという説もあります。

まず、来年度から工事が始まるといっても、いきなり姫路城に登閣できなくなったり、天守閣が見えなくなったりするわけではありません。
こちらの資料によれば、まず、資材搬入用足場工事が来年秋頃から始まります。登閣はもちろん、外観も見ることができます。

天守閣が徐々に覆われ始めるのは再来年の春頃から。つまり、来年は姫路城に登閣できなかったり、外観が隠れたりすることはありません。
むしろ、再来年の春頃以降、徐々に外観が覆われていくのを前に、駆け込み観光客が押し寄せる可能性が大きいですね。

ポイント1 来年は、駆け込み需要を煽れ!

さらに、外観が覆われて1年後(2011年)の春以降に、天守閣を覆った素屋根に造られる公開用施設がオープンします。

姫路城5年で大修理 間近で見学もOK(MSN産経ニュース)
素屋根の内側に見学者用のエレベーターを設置。地上30メートル以上の高さに見学室を2つ設け、屋根の修理作業などをガラス越しに眺められるよう工夫も凝らす。
(中略)
姫路市教育委員会文化財課の村田和宏課長は「これだけ間近に見られる機会はめったにない。多くの人に足を運んでほしい」と話している。
現在、天守閣に登るには急で狭い階段を歩いて登るしかありません。足の不自由な方やお年寄りは、天守閣に登ることができませんでした。

ところが、修理期間中に限ると、天守閣と同じかそれ以上の高さの展望室までエレベーターで昇ることができるようになります。これは、人によってはむしろ、千載一隅のチャンスになります。

車いす見学の実現へ調査 姫路城「平成の大修理」(神戸新聞)
修理は約五年間で、二〇一一年春には大天守を完全に覆い、漆喰(しっくい)壁の塗り替えなどを施す。素屋根内に見学室とエレベーターを設け、最上層の修理を公開。これまで登閣できなかった車いすの障害者らにも見てもらう。
もちろんこの期間、これまでとは異なり、天守閣の中からだけでなく、外側からも天守閣に接近して見ることができるので、健常者にも千載一遇のチャンスとなります。実は私も、かなり楽しみにしています。

ポイント2 様々な期間限定のチャンスを煽れ!

姫路城が修復工事で覆われるというのは、全国的にも報道され、注目を浴びることは間違いありません。せっかく注目を浴びるのだから、これを機会にさまざまな期間限定の姫路観光の魅力をアピールすれば、むしろ、これまでよりも観光客が増える可能性だってあるでしょう。

ポイント3 歴史的な大修理を全国にアピール

今後数年間は、姫路城はどんどん姿を変えていきます。姫路を訪れる人にとっては、これまで以上に最新情報が必要とされることになります。「世界遺産を修理する」という歴史的な一大事業の推移を、地元民は刻一刻と見ることができます。遠方のため頻繁に姫路に来ることができないかたがたのためにも、姫路のブロガーは、全国や世界に向けて、せめて「現在の姫路城、現在の姫路」を紹介していくぐらいの義務はある気がします。

P.S.
これからはどんどん様子が変わるんだから、城郭マニアや建築学を学ぶ学生など、むしろリピーターは増えるんじゃないでしょうか。年間パスポートとか出してもらえないかな。

参考
お菓子の姫路城9万人 公開半年 実物近く移転計画 大修理中も「雄姿」期待(YOMIURI ONLINE) - 担当者は10年は展示が可能とみており、実物の大天守が外から見えなくなる「平成の大修理」中も「代わりに、変わらぬ」雄姿を見せてくれそうだ。(記事より)
増えるひとり旅。姫路がひとり旅に強い理由(372log@姫路) - 旅行ジャーナリスト・村田和子さんの講演でも、「平成の大修理でも工夫次第で観光客を増やすことは可能。全国の先進事例をぜひつくりましょう!」とおっしゃってました。
ラストサムライの舞台~書寫山圓教寺へ(旅行ジャーナリスト村田和子のブログ)
秘すれば花、秘せねば花なるべからず(372log@姫路) - 素っ裸の姫路城もいいけど、チラリズムを感じさせる姫路城もまたセクシーでいいかも。

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Posted by miki at 00:00Comments(0)観光