2008年09月13日
神戸市、空港経営断念?関空会社の一体運営で合意

要するに、神戸市が神戸空港の経営から一線を退くということでしょうか?
関西三空港一体運用で合意 矢田市長と橋下知事ら(神戸新聞)
神戸市の矢田立郎市長と大阪府の橋下徹知事、関西国際空港の村山敦社長が十一日、現在、別々に運営している関西国際、大阪(伊丹)、神戸の関西三空港の一体運用を目指すことに合意、年内にも検討委員会を立ち上げることを決めた。3空港「一体運営めざす」――橋下知事・神戸市長・関空社長が会談「1年めどに総意」(NIKKEI NET)
一体運営は最終的には「3空港の運営を民間会社である関空会社にまとめる」(矢田市長)ことを目指すもの。ところで、矢田市長は神戸空港の、村山社長は関空の経営者ですが、橋下さんは何の権限もないと思うのですが、どうなのでしょうか。
神戸市は、過去に神戸沖に国際空港を造ると言っていたときに反対し、泉州沖に国際空港ができたと思ったら、再び市営空港を神戸沖に造るという不可解な行動をとりました。今回は再び「経営は関西空港におまかせ」と言ってるようで、もう何が何だかわかりません。
神戸空港を造る際、必要な分の何倍もの土地を周囲に用意して、その土地売却で空港の造成費用を捻出するというお得意の神戸商法でやってみたけど、土地が売れなくて事業が失敗。ただでさえ財政再建団体一歩手前なのに、これ以上失敗事業に足元をすくわれてはたまらないということなのでしょう。
ちなみに、必要な倍の広さの土地を買って出店し、出店効果で土地が値上がりしたのを見計らって不要な土地を売却し、出店費用を賄うというのは、全国にグループを築いていった、昔のダイエー商法そのものです。やりかたが30年旧い・・
村山さんが神戸と伊丹を含めてうまく切り盛りし、関西の航空市場を盛り立てるということを目指すのかな?仮想敵をJRや、成田、羽田あたりに置いて、全体が活性化するというなら悪くないと考えるべきなのでしょうか・・
村山社長に望むのは、神戸空港へのアクセス強化です。貧弱なポートライナー、必ず三宮で乗換えを必要とする不便な鉄道網の改善。貧弱な空港バス網の改善など。神戸市の経営による弊害が至るところにあり、せっかくの空港機能が全く活かされていません。
一体運営の効果よりも、神戸空港の経営から神戸市が手を引くことのほうが、効果は大きいと思います。ちょうど神戸高速鉄道の株を阪急阪神に売って、ネックだった東西交通が便利になりそうというのと構図は同じです。
参考
順風?それとも逆風? 神戸空港開港2年(神戸新聞) - 空港島の企業向け分譲用地の売却は全体の2%と低迷、開港による雇用創出も見込みを大きく下回っている。(記事より)← (東播磨や神戸市を中心とした力強い需要の影響で)利用者数はほぼ目標通りですが、神戸市の事業計画は達成率2%。経営者がクビになるのが遅すぎました。
橋下知事、伊丹廃止論を撤回、3空港で一体運用検討(YOMIURI ONLINE)
橋下知事「伊丹廃止も視野」。ただし権限なし(372log@姫路) - 橋下さんは空港経営について何の権限もないので、持論の「伊丹廃止」も撤回せざるを得ません。そもそも的が外れすぎた意見だしね。
ノンビリ走る、ポートライナー延伸(372log@姫路)
神戸高速鉄道から「神戸通過」鉄道へ(372log@姫路)
