2008年01月16日

東芝姫路工場太子地区の空き地

東芝姫路工場太子地区(播磨太子町

米国企業の特許問題などで量産計画が滞っていた、キヤノンSEDテレビが再び動き出しました。

SEDテレビ キヤノンが独自技術で開発 米特許使わず(asahi.com)
商品化も危ぶまれていた次世代の薄型テレビ「SED(表面電界ディスプレー)テレビ」について、キヤノンが独自技術で開発に乗り出したことが分かった。当初は米国企業の特許を使う計画だったが、特許使用権を巡る米国企業との訴訟が長期化し、商品化の時期にメドが立たなくなっていた。すでに独自技術による試作段階に入っており、量産技術の開発を経て商品化を目指す。

元々は東芝とキヤノンが共同で商品化し、姫路で量産する計画だったのですが、計画が延び延びになっています。
致命的だった特許問題を当面クリアしたわけですが、姫路の量産計画は一旦白紙になっているし、主導権もキヤノンに移っているので、すんなり東芝姫路工場太子地区での生産ということになるかは不明です。

一方、東芝は現在、半導体まっしぐらの感があり、国内に2工場を新設する予定です。

東芝、1.4兆円で2工場・フラッシュメモリーの生産能力4倍に(NIKKEI NET)
東芝は主力半導体のフラッシュメモリーで国内に2工場を新設する。2009年度から相次ぎ生産を始める計画で、総投資額は提携先の米サンディスクと合わせて5年程度で計1兆4000億円にのぼる。
(中略)
大規模工場をさらに2つ設けて生産能力を一気に現在の4倍に拡大、同メモリーで世界トップの韓国サムスン電子を抜き、首位獲得を狙う。

候補地は、北九州市北上市など。

企業誘致が一段落? 北上市(岩手日報)
東芝の半導体フラッシュメモリー新工場の行方。06年度以降、大きな動きはないが、北九州市などとの水面下での「争奪戦」は激しさを増しているもようだ。
(中略)
「東芝側は3月までに建設地を決める意向を示しており、現在の製造体制や半導体市況を呼んで判断すると思う。(以下略)」

しかし、四日市内で、現工場地以外の場所を取得して建設という案も有力とのこと。

NANDフラッシュの第5製造棟建設を前倒し-西田東芝社長が表明(日刊工業新聞)
「第5製造棟建設は07年度内に決断し公表するとしていたが少し早まりそう」と述べ、およそ2カ月前倒しし月内にも概要を公表する方針を示した。
(中略)
第5製造棟は四日市工場に空地がないため同じ四日市市内に土地を購入し、いくつかの製造棟を建設する案が有力。

急いでいるのにまだ土地を購入していないなら、太子町の敷地に造ればいいんじゃないかと益々思います。
一方、東芝の最大のライバルであるサムスン電子は、過去最高の売り上げを発表しました。

韓国サムスン 過去最高売上発表の瞬間に家宅捜索(asahi.com)
サムスン電子によると、07年の売上高は前年比7%増の63兆1800億ウォン(約7兆2700億円)。同社幹部は記者会見で「連結で1000億ドル(約11兆円)超。総合電機では世界トップ3に入った」と自画自賛した。
主力の半導体メモリー価格下落などで、営業利益は同14%減の5兆9400億ウォンと振るわなかったが、幹部は「他社はほとんどが赤字だ」。東芝などライバル社の投資攻勢にも「特に気にしない」と強気だ。

しかし、元幹部が不正蓄財で捜索を受けるなど、今後どうなるか不透明。東芝も一気に攻め入るチャンスでしょうね。

参考
東芝の半導体、6年ぶり世界3位(ひめナビブログ)
打倒サムスン! 東芝姫路に第5工場建設を(ひめナビブログ)

← 1日1回クリックして頂けるとRankが上がります
  

Posted by miki at 00:00Comments(7)企業