2012年12月01日

弥生時代前期の川跡

池ノ下遺跡(姫路市苫編

姫路市苫編の池ノ下遺跡で、弥生時代の川跡が発見されました。

弥生前期の川跡発見 古墳時代水路も/姫路(朝日新聞デジタル)
姫路市埋蔵文化財センターは29日、姫路市苫編の池ノ下遺跡で、弥生時代前期の川の跡や、古墳時代初頭の水路跡が見つかったと発表した。水路跡は過去に近くで発見されている水路や堰(せき)の跡とつながり、川から生活用水を引き込んだ集落が近くにあったことをうかがわせる発見という。
姫路市苫編に所在する池ノ下遺跡の発掘調査成果について(姫路市)
弥生時代前期の流路は、大きく蛇行しながらゆっくりと流れていたのに対し、古墳時代初頭の溝は、直線的に延びる人工的な水路であり、西側の微高地へ導水していたとみられる。
古墳時代初頭の溝は、平成19年度におこなわれた兵庫県教育委員会の発掘調査でみつかっており、今回の調査でみつかった溝は、その続きに相当する。兵庫県教育委員会の調査では、河道に木杭を打ち込み、堰を設けて取水していたことが明らかになったが、この時には溝から遺物は出土しておらず、今回の調査で当該期の高杯(食べ物などを盛り付ける脚付きの椀)が出土したことで、溝の機能していた時期が初めて明らかになった。
これらの流路や溝は、当時の人々の生活に密接に関わっていたと考えられる。
苫編地区では池ノ下遺跡の発掘調査の成果が蓄積されつつあり、近傍に存在したと想定される集落の周辺状況が次第に明らかになりつつある。
この地区は、弥生時代から中世にかけて連綿と続いた大規模な集落群だった可能性がこれまでの調査で明らかになりつつあります。

今後また、何がわかるか楽しみです。

参考
生活変化探るヒント 姫路・池ノ下遺跡で河川跡など発見(神戸新聞NEXT)
姫路で弥生時代の粘土掘り跡100基(372log@姫路)

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Posted by miki at 20:40Comments(0)歴史