2019年06月30日

姫路の事例を全国に展開!?

毎日新聞 統合版 2019/6/29

姫路の事例を全国に展開!?

「駅前に遊歩道」国交省が支援(毎日新聞 統合版 2019/6/29 播磨・姫路面)
姫路市が2015年にJR姫路駅前で道路の一部を広場に転換し、残した道路も一般車両の乗り入れを禁じたところ、周辺でホテルやマンションの建設が相次ぎ、地価上昇につながった。
こうした事例を各地に広げることを目指しており、20年度予算の概算要求に関連経費を盛り込む方向で調整する。
JR、山陽姫路駅

この記事が播磨・姫路面に載ってるというのがどうなんだろう(?)と思いましたが・・
確かに姫路の駅前は、他都市が参考にすべき点もあるとは思います。(参考リンク 国土交通省資料

こういう動きに、浜松市などお金を持ってる自治体が乗じて、車線を減らして立派な遊歩道をつくるのでしょう。でも、一層、人が誰も歩かなくなるのではないかと予測します。
立派なものをつくればつくるほど、(仮に)人影がなければおぞましい風景になります。

以前から思ってるのですが、姫路は東京の渋谷と似ています。
渋谷は首都圏で都会だし、谷底みたいになっていて坂も多いしで、(平地で田舎の)姫路駅と全然違うじゃないかと言われるかもしれません。
しかし姫路駅は、(重要ターミナルの渋谷と同様)人口550万の巨大な兵庫県最大級のターミナル駅です。
新幹線はじめJR播但線姫新線山陽電鉄と(市内を走る唯一の路線バス)神姫バスがほとんど全部集まってくる。そして、相互乗り入れがないので、必ず乗換えが発生します。

姫路の駅前に人がいるのは、(基本的には)姫路駅で乗り換える必要があるからです。
姫路と渋谷は(名古屋のように)地下街が発達していないのも共通。ほとんどの人は地上を歩きます。渋谷のスクランブル交差点がテレビによく映るのは、(テレビ的に)見栄えがするからです。
加えて、歩いて10数分のところに(NHKがある渋谷と同様)姫路城があるのも似ています。

最近まで姫路駅周辺は人が住むには不便でした。郊外だったら駐車場を備えたマックスバリュなどのスーパーがあるけど、姫路駅前はその点、ダイエー姫路店が閉店した頃から、(銀ビルだけは頑張ってたけど)貧弱でした。
日々の生活に困る状況で、そこは他の地方都市のJR駅前と同じ。

その後、ボンマルシェができ、山陽百貨店にセルフ市場Sマートができ、マックスバリュテラッソ姫路店ができ、とかなり改善してきました。やっと(不自由なく)人が住めるようになってきたというのが、実際のところです。
歩いて日常的な買い物に行くことができなければ、郊外の駐車場付きのハイツや戸建てに住んだ方が便利ですが、ここにきて駅前のマンション生活も選択肢に入ってきたということでしょう。

私には、歩道の幅が広がったことと住環境が向上したことの直接的な相関は感じられません。にぎわい感を演出するなら、むしろ人を狭いところに押し込めた方がいいとすら思います。
にぎわい感をつくってそこに人を呼びこもうというなら、拡幅ありきの政策は、にぎわい感を削ぎ、逆に人がいなくなる恐れがある。
国土交通省が安易な政策で無駄金を使うことには慎重になって欲しいと思います。

参考
姫路駅前にあって、渋谷駅前にないもの(372log@姫路)
売上4位 JR西日本のドル箱・姫路駅(372log@姫路) - JR姫路駅の切符などの取り扱い収入は一日約4000万円で、近畿地方では大阪京都新大阪駅に次ぐ取り扱い高(ブログより)
人が歩かない、お金持ちの豊田市(372log@姫路) - 再開発により浜松の市街地は建物や道路は綺麗になったが、歩く人はいなくなり、丸井西武は早々に撤退、歴史ある松菱百貨店は潰れてしまった。いかに的外れな再開発を行ってきたか(ブログより)
人影まばらな政令指定都市(372log@姫路) - 浜松市は金を持ってるものだから、巨額の資金で再開発ビルを建て、駅前を整備し、ありとあらゆることをやりました。そして、やればやるほど駅前を歩く人はいなくなり、浜松に顔となるべき場所がなくなっていきます。(ブログより)
神戸・三宮と姫路「2強」様相 19年県内路線価(神戸新聞NEXT)(2019.7.1 追記) - 大手前通りの上昇率は昨年も14・3%と高かったが、19年は25・0%とさらに上がり幅が拡大した。(記事より) ← 県立病院が(少し遠いが)比較的近所にやってくるプロジェクトが残っています。住環境にとって期待感も大きい。

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Posted by miki at 00:00Comments(0)政治