2013年08月31日

グローバル社会到来で、姫路都市圏人口が増える(?)理由

 高砂駅

「全国的な人口減少時代に、人口が増えるわけないやろ」と言われそうですが、可能性がなくもないという話。

姫路の人口は53万人。それとは別に姫路都市圏人口というのがあって、こちらは74万人あります。

例えば通勤・通学しているたつの市民のうち、1割以上が姫路市に通勤・通学していると、たつの市は姫路都市圏に含まれます。

現在、姫路都市圏に含まれるのは、たつの市、相生市神河町市川町福崎町太子町上郡町

人口9万人の高砂市が、もし姫路都市圏に入れば、都市圏人口はあっという間に83万人になります。
この調子で加古川(27万)、明石(29万)も加わったとすると139万人。

東京、大阪、名古屋、京都、福岡、札幌、神戸、仙台、岡山、広島、北九州の各都市圏に次いで12位。(参考
何かのはずみで、もう3万人増えればベスト10入りです。

長時間通勤はご用心(人事コンサルタントの徒然草子)
現在、日本の往復の通勤時間 (往復) の平均は1時間17分で、東京圏が1時間37分、大阪圏は1時間28分となり、この2大都市圏が平均値を上回っている (NHK放送文化研究所2010年調査)
イギリスの エコノミスト誌の調査 によると最も通勤時間が長い国は、1位が中国の片道・42分、2位がインドで39分、以下、ベルギー(37分)、ドイツ(33分)、メキシコ(31分)と続く。この調査対象に日本は入っていないが、もし入っていればエコノミスト誌の調査は片道だから、日本の東京や大阪の通勤時間は世界一ということになる。
高砂は神戸都市圏に入っていますが、高砂駅から阪神三宮駅まで46分。往復で1時間32分と、東京圏並み=世界一の通勤時間となります。実際には自宅から駅までの所要時間と駅から職場までの時間も必要ですから、満更大げさでもありません。

一方、山陽姫路-高砂間は15分ですから、場合によってはメキシコの平均より短くなるかもしれません。

同様に、加古川-三ノ宮間29分に対して加古川-姫路間10分。明石-三ノ宮間28分に対して、明石-姫路間24分と、加古川も明石も、姫路のほうが近いのです。

通勤時間があまりに長いのは世界標準から外れます。グローバル社会到来で、通勤時間短縮志向になれば、姫路都市圏人口が増えるかもしれません。

参考
30年の推移で見る「ビジネスマンの生活時間」調査(シチズン意識調査) - 必要時間が10年後の2020年にはどうなっているかを予想してもらいました。「睡眠時間」と「食事時間」は、“増える”>“減る”、「通勤時間」と「勤務時間」は“減る”>“増える”結果となりました。
日本人の生活時間・2010(NHK) - 東京大阪圏以外の通勤往復時間は1時間~1時間10分程度。

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Posted by miki at 13:48Comments(2)社会

2013年02月13日

大型トラックとぶつからない方法



山陽電鉄直通特急が、脱線して荒井駅に突っ込みました。とても恐ろしいことです。

山陽電鉄:トラックと衝突、特急脱線…15人けが 兵庫(毎日jp)
トラックは踏切を横断したが、約10メートル先の交差点で信号待ちをしていた車があったため渡り切れず、下りてきた遮断機が、荷台に車を乗降させるトラックのスロープ部分に挟まった。気付いた運転手が手動でスロープを地面に下ろして遮断機を外し、トラックを前に進めようとしていたところに特急が衝突したという。
山陽電鉄によると、特急は荒井駅を通過するため、現場を95〜100キロで走行していた
大きなトラックが頻繁に通る踏切を、時速100キロもの高速列車が通過していれば、こういうことも起こるんだなと改めて驚きました。

山陽電鉄はJRに比べて海岸寄りの工業地帯を走っているので、大型トラックが踏切を渡るケースが多いのでしょうね。
実は、同じく工業地帯を走る阪神電鉄は、踏切がそんなにありません。

立体化(阪神電鉄)
沿線各都市の都市計画事業として踏切の立体化を進めています。現在、本線の住吉芦屋間および甲子園武庫川間での路線の立体化を鋭意推進しており、立体化率は本線で87%、阪神なんば線で90%(第2種鉄道事業含む)に達しています。
阪神電鉄の場合、地面を走っているのは1割程度なので、踏切も少なくて済みます。

踏切がある限り事故はまた起きるでしょうし、そのときの被害は、出してるスピードに比例します。新快速との競争も大変でしょうが、今回事故が起きた場所は、工業地帯、踏切平面交差、高速運転区間という悪条件が揃ってしまったところ。

高架化を検討するか、お金がないなら会社の体力に見合った速度で運転するしかない気がします。
今回の直通特急は荒井通過列車ですが、とりあえず荒井全列車停車を検討すべきでしょう。

P.S.
5年前に今回事故があった踏切2つ隣の踏切に停車する軽乗用車が直通特急と衝突し、死亡事故が発生しました。
その直通特急に、私はたまたま乗車していたので、余計に恐ろしく感じるのかもしれません。

参考
山陽電車・2つの顔(372log@姫路) - 山陽電車は、舞子公園駅付近でJR山陽本線を跨ぎ、海沿いを走ります。つまり、JRより海沿いに出たとたん、豹変したように速く走り出します。試しに表定速度(距離÷停車時間を含む所要時間)を計算すると、三宮-舞子公園間が43.5km/h に対し、舞子公園-姫路間が72km/h にもなります。まさに「豹変」です。(ブログより)
「西の比叡」書写山円教寺が姫路にできた理由(372log@姫路) - 西宮に行くために山陽電鉄の直通特急に乗っていたら、高砂駅手前で列車が停まってしまいました。そのうち救急車やパトカーが来て、20分ぐらい列車は停まったまま。自動車との接触事故とのことで、運行再開後、東二見まで行って運転打ち切りとなりました。ぺちゃんこになった軽自動車は見ましたが、この事故だったのですね。(ブログより)
鉄道事故:特急脱線、15人重軽傷 トラックと衝突、ホーム乗り上げ−−兵庫・山陽電鉄(毎日jp)
脱線事故 トラック運転手を逮捕(NHKニュース)

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Posted by miki at 00:00Comments(0)鉄道

2008年08月17日

「西の比叡」書写山円教寺が姫路にできた理由

円教寺 奥の院 開山堂(神戸観光壁紙写真集

昨日、西宮に行くために山陽電鉄直通特急に乗っていたら、高砂駅手前で列車が停まってしまいました。そのうち救急車やパトカーが来て、20分ぐらい列車は停まったまま。自動車との接触事故とのことで、運行再開後、東二見まで行って運転打ち切りとなりました。ぺちゃんこになった軽自動車は見ましたが、この事故だったのですね。

踏切で車立ち往生か 兵庫の特急衝突(MSN産経ニュース)

車内アナウンスがあるまで、事故があったとわからなかったぐらいごく普通に列車は停止しました。高砂駅手前だったので、すでに減速していたからかもしれません。亡くなられたかたには、ご冥福をお祈りしたいと思います。

さて、今日は書写山の話題です。総本山を比叡山延暦寺に持つ、天台宗の別格本山・書写山円教寺(姫路市)は、「西の比叡」とも言われ、比叡山大山と並んで天台の三大道場と言われます。

ところで、なんで姫路なの?

書写山に円教寺を開いたのは、性空(しょうくう)という人。名門・橘氏の一族に生まれ、36歳のとき出家しましたが、堕落した比叡山に愛想を尽かし再び出家、九州の山野で修行していました。あるとき、頭上にこれまでに見たことも無いような鮮やかな紫色の雲を見つけます。
やがてその紫雲がゆっくりと東に動き始めました。
性空が雲を追いかけて誘われるままに本土に向かいますが、雲がぴたりと止まったのが書写山の山上だったといいます。
性空が書写山を開山したのが57歳。98歳で天寿を全うするという遅咲きで生涯現役の人だったのですね。

その性空の死後つくられた性空上人の木製坐像が円教寺・奥の院 開山堂というところに鎮座しています。痛みがひどいこともあるのでしょうか、ふだんは一般公開されていません。
そしてこのたび、奈良の博物館の人が調査したら、坐像の中に本人の遺骨らしきものが見つかったそうです。

高僧像の頭部に遺骨か 兵庫・姫路の円教寺、X線撮影で判明(NIKKEI NET)
兵庫県姫路市の円教寺にある「性空上人坐像」(木製、高さ約90センチ、13世紀末)の頭部に、遺骨らしきものを収めたつぼが入っていることがエックス線撮影で分かり、奈良国立博物館奈良市)が15日発表した。
高僧の像に遺骨を収めたとされる例は、滋賀県大津市園城寺(三井寺)智証大師坐像(国宝、9―10世紀)が知られているが、科学的調査で確認されたものとしては最古級という。
性空が追いかけた雲が雪彦山(姫路市)の上に止まっていたら、今頃、姫路の小学生は、林間学舎でロッククライミングをしていたかもしれません。

P.S.
本日午後8時10分から、播磨太子町出身(姫路市出身との表記もあり)の竹澤健介選手(早稲田大学)が陸上男子10000メートル決勝に出場します。健闘を期待します。
竹澤選手を応援する垂れ幕(太子町)

参考
姫路育ちの証。親元離れて書写山で修行(ひめナビブログ)
雪彦山(Wikipedia) - 雪彦山(せっぴこさん)は兵庫県姫路市にある山。 弥彦山新潟県)、英彦山福岡県大分県)と共に日本三彦山として知られる修験道の地。日本百景ひょうごの森百選、兵庫50山、近畿100名山に選定されている。ロッククライミングの名所でもある。
紫雲を求めて(播磨伝説異聞)
北京五輪:報徳学園出身・男子陸上の竹沢選手ら、山田・西宮市長に抱負 /兵庫(毎日jp) - 竹沢選手は姫路市立大津中から報徳学園高に進み、高校駅伝で活躍。大学進学後、07、08年の箱根駅伝で区間賞を獲得した。箱根駅伝に出場経験のある現役大学生の五輪代表は44年ぶり。

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Posted by miki at 00:00Comments(0)歴史