2013年11月19日
「温泉のない熱海」になる名古屋

名古屋の記事。何か寂しくなります。
名古屋「大阪超え」狙う、リニア延伸にらみ思惑(YOMIURI ONLINE)
「名古屋には西日本の玄関口になってほしい」。中部財界首脳はリニア開業で名古屋が大阪を超える存在になることを期待する。45年のリニア大阪延伸までに人やモノの流れを東海地方に移行させ、延伸後もつなぎ留めようとの思惑だ。中部の財界のかたは、ストロー現象(効果)をご存知ないようです。
A地点とB地点間が便利になれば、強いほうが弱いほうを吸い取ってしまうのがストロー現象。
現在ですら、強い東京が名古屋を吸い取っているのに、40分で移動できるようになったら、もっと多くのものが吸い取られて今以上に力がなくなってしまいます。
東京から40分といえば、人口4万人の熱海。
熱海には温泉があるから、逆に東京から熱海に出かける人もいますが、名古屋にあって東京にないものなどほとんどありませんから、名古屋が衰退するのは明らか。
銀行マン“ここに飛ばされたら終わり”の不人気都市(アサ芸プラス)
赴任地として常に人気争いをしているのが札幌と福岡。反対に「ここに飛ばされたら終わり」という不人気ランキングの2トップなのが名古屋と京都だという。京都には東京を超える紅葉があります(もしくはそういうイメージづくりに成功しています)が、名古屋にはそれもありません。
“名阪メガリュージョン”という選択(共立総合研究所)
既に名古屋は人的にも経済的にもかなりのものを東京に奪われていると見るべきである。従ってリニアが開業すれば名古屋は東京からの“引力”が一段と強まって、東京へのストロー現象がこれまで以上に加速する可能性が高い。私が海外との垣根を低くしようよというのは、日本がアジアや世界の中でもひときわ魅力的だと思うから。
魅力さえあれば、ストローで吸引する側に回ることができます。
吸引する側に回る要素も自信もなければ、移動が便利になることは、トドメをさすことになります。
大阪を抜こうなどという小欲を捨て、もっと世界に目を向け大欲に目覚めることが、名古屋には必要な気がします。
参考
No.306 『小欲を捨て、大欲に立つ』(愛する人に愛される方法) - 仏法では、「小欲を捨て、大欲に立つ」ことを説いているのです。ちっぽけな欲望を捨て、それらすべてを超越するような大きな欲をもてば、煩悩にわずらわされることもなく、かえって謙虚になれるというのです。(記事より)

Posted by miki at 00:00│Comments(0)
│交通