2010年10月10日

衝撃のビル。大将軍駅の秘密

旧大将軍駅の入るビル(姫路市高尾町

姫路の遺跡を発見した旅人がまた一人・・

一筆書ききっぷの旅9・姫路市モノレールの遺構を散策してみよう(未来色スケッチ)
「姫路で何か見るとこない?」とつぶやいてみたところ、なんと複数の方から同じ名所をすすめられました。
(中略)
JR沿いに少し歩くと、遺構がそびえ立っていました。
もうまさに絶句、です。
うおーすごいなんだこれー!と興奮するというより、絶句。
言葉を失って、しばらくその場に立ち尽くしてしまいました。
(中略)
私が一番衝撃を受けたのはこのポイントでした。
レールが、ビルの中を突き抜けているのです。
そもそもカーブしているビルというだけでもめずらしいと思うんですが。
このビルの3~4階はかつてモノレール大将軍駅として利用されていました。
こんな構造、遊園地のアトラクションぐらいしか思いつきませんよ…。
ローマの水道橋と並ぶ(?)姫路のモノレール遺跡が、どんどん有名になってますが、中でも大将軍駅のビルの遺跡は、まだ住んでいる人がいるという、見所の多い現役建築物として衝撃度合いも半端ではないようです。

大将軍駅(Wikipedia)
恒久施設として建設された大将軍駅は、公団高尾アパートなどが入居する高層ビルの3階から4階にかけて吹き抜け構造とされ、3階部分に軌道が、4階部分にホームが設置されている。
もとは25m幅の道路の中央に5m幅のグリーンベルトを設け、そこにモノレールを敷設する構想であった。ところが当時の河野一郎建設大臣が「道路を他の目的に使うとはけしからん」と言い出したことで、この先進的な構想は消えてしまった。そこでこれに代えて20m幅の道路に沿って10m幅の用地を確保し、ここに4階建てに高さを揃えたビルを建設し3階部分にモノレールを通すというアイデアを立てた。実際に建設されたのは大将軍駅のある公団高尾アパートだけであったが、これは都市再開発と軌道敷を一体整備し、都心部での導入空間確保と市街地改善を同時に行う工夫として注目された。
当時の姫路石見元秀市長は、都市計画の最先端ビジョンを実現しようとこの「カーブしているビル」を建てたわけです。

当時の熱い想いを感じ取ることができるのは、ローマの水道橋に匹敵する気がします。

参考
幻のコールサイン「JODR」(372log@姫路) - 石見元秀氏の話題。
観光名所「モノレール遺跡」(372log@姫路)
姫路市営モノレール・歴史(Wikipedia) - 1991年には社会学者の鵜飼正樹(現・京都文教大学助教授)が、古代ローマの水道橋をも連想させるこの廃線跡を「現代遺跡」と命名した。


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Posted by miki at 00:43│Comments(0)鉄道
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