2017年12月10日

幻の「京都大学姫路分校」

京都大学京都市

かつて、姫路に京都大学の分校を造ろうとしたことがありました。

追憶の旧制姫路高等学校(姫路市立図書館だより 城影2014年2月・3月合併号)
旧制高等学校は今の大学に相当する高等教育機関で
(中略)
全国に38校しかなく、まさに狭き門で、入試の厳しさは、今の受験戦争どころではなかった
旧制高校は県内には姫路しかなく、神戸の神戸経済大学(神戸高商、神戸商大)と棲み分けていました。
学究(アカデミック)の姫路、実学の神戸ですね。

旧制高校が廃止され、新制大学に移行する際、京都大学との合併運動が起きます。
関係の深かった京都大学との合併の道を模索。合併推進の市民署名を募り、石見元秀市長ほか数百名の署名を集めて文部省に嘆願した
しかし、県の単位にこだわるGHQに反対されて実現せず、神戸大学姫路分校になります。
学風が異なる旧制姫路高校と神戸経済大学の合併は、旧制姫高卒業生に残念な気持ちがあったでしょう。

その旧制姫路高校の最後の卒業生となった三木省吾さんというかたが、のちに白陵高校播磨高砂市)を創立します。
実は、白陵高校の「白陵」とは、旧制姫路高校の寮の名前です。もともとは白鷺城(姫路城)を望む丘のこと。
さらに、白陵高校の校章は旧制姫路高校の校章と同じ。寮歌の白陵歌も歌い継がれているそうです。(神戸大でも「白陵寮歌」として歌い継がれている。)

GHQがいなくなった今、再び京都大学の分校を播磨に!

P.S.
白陵高校を創った三木さんと筆者(miki)は、何の関係もありません。

参考
参考文献(6)「ああ白陵」毎日新聞編 神戸大学より(香川大学解体新書) - 「あんなソロバン、簿記の“前垂れ”大学なんかの風下に立てるか」旧制姫路高の教授会はもとより、在学生、同窓会など“姫高一族”は、最後まで、神経大との合併-神戸大学発足に抵抗した。(中略)「二十三年夏ごろでしたか、京大の鳥飼利三郎総長が来学されました。姫高教官のほとんどが賛成で、教室に集まって“京大姫路分校”の青写真づくりに熱中したものです。」(引用記事より)
姫路に「神戸大学」というバス停があった(372log@姫路)
共学化で飛躍する「やや田舎」の白陵高校(372log@姫路)
白陵高「にんちしようカルタ」 医療考える祭典で最高賞(神戸新聞NEXT)
東大が播磨に専用実験装置(372log@姫路) ← 日本の頭脳を播磨に集積しよう!

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Posted by miki at 00:00│Comments(2)学校
この記事へのコメント
徳川に従っただけでここまでの仕打ち?
まぁ徳川あっての姫路だから
仕方ないよね
今こそ一揆を起こせよばん囚人
Posted by ねるぽ  at 2017年12月15日 21:22
時代はサステナブルへと旋回している。お前も目を覚ませ。
Posted by シンクロトロン at 2021年06月05日 02:50
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