2015年05月30日
県内の5法科大学院が1校に?

県内で、法学部を持つ大学が揺れています。
法科大学院、強制閉校も 政府案、司法試験の低迷校を(朝日新聞デジタル)
司法試験の合格率が低迷している法科大学院について、政府は28日、今後は強制的に閉校させることも含めて対応する方針を示した。兵庫県内には神戸大、関学、甲南、神戸学院、姫路獨協の5つの法科大学院がありますが、神戸学院、姫路獨協の2校がすでに募集停止しています。
朝日新聞の紙面には合格率が低い(10%未満の)学校として関学、甲南の名前が上がっており、閉校可能性を示唆しています。
もしそうなれば、県内では神戸大しか残らないことになります。
曲がり角にきた法科大学院制度の問題点 (BLOGOS)
法科大学院を終了することを司法試験受験の要件としたから、法学部を抱える大学は競って法科大学院の設立に走った。いち早く募集を停止した姫路獨協大学は、来年度から法学部の看板を下ろし、文科系学部を「人間社会学群」に統合する予定。
既に少子化が始まっていたわが国ではどんどん大学への入学者の実数が減少し、いずれ法科大学院がない大学の法学部には学生が来なくなるのは必定だったから大学側が生き残りのために法科大学院の設立に走ったのは自然の流れであった。
計画では、人間社会学群として学生を集め、法律学や政治学「も」学べるように改編。いわば「法学部」としての看板で学生を集めないということになります。
実際はこのほうが、多くの法学部の実態に合ってるのだと感じます。「法学部」を看板にすることで学生を集めることができる学校は(元来)限られるでしょう。
私自身は経済学部の卒業生ですが、法学部で中心的に学んでいる法律学や政治学の知識や思考力の有用性は極めて評価しています。司法試験に何の縁も感じない人でも、是非法学部で大いに学んで欲しい、魅力的な学部だと思います。
法学部=司法試験のイメージが、実は損をしているんじゃないかとすら・・
法学部を持つ(あるいは法律学・政治学教育課程を持つ)各大学が、もう少し法学部の有用性や教育力をアピールして欲しい。そんな気がします。
参考
2014年度(平成26年度) 新司法試験 法科大学院別合格者数・合格率ランキング(偏差値ランキング図書館)
姫路獨協大学、開学20周年で初の司法試験合格者(372log@姫路)

Posted by miki at 20:43│Comments(0)
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