2013年05月06日

大分県別府の山の中に国際大学を創った理由

立命館アジア太平洋大学大分県別府市

東京大学が国際化に対応するため、秋入学を検討という話題がありましたが、早稲田大学ではクォーター制(4学期制)を導入するといいます。

早稲田大学、1年4学期のクォーター制導入で国際化を図る(リセマム)
早稲田大学は、創立150周年(2032年)に向けた中長期計画「Waseda Vision 150」の一環で、2013年度から1年を4つの授業実施期間に分ける「クォーター制」を導入した。世界中の大学の授業実施機関に対応することができるため、国際化の進展が期待できるという。
(中略)
海外からの留学生の割合が約5割に上る立命館アジア太平洋大学は、早くからクォーター制を導入している大学のひとつ。大学の国際化という面ではよい影響を与えている一方で、クォーター制に対応するため祝日に授業が行われることも多いという。
では韓国、中国、台湾など日本以外のアジア諸国の国際化への取り組みはどうかといえば、大学の授業が英語化されているといいます。

長崎大学 寺島実郎リレー講座 第2回 第2部 いまなぜアジア太平洋か(Masahiko Kawasaki Blog)
日本の大学は、国際社会ではまだ大きな存在としては認知されていない。
日本の大学は閉じられていると言われている。
一番の問題は言語環境。日本語を使うのは、長い間当たり前だったが、韓国も中国も台湾もアジア諸国は、大学教育は英語が中心になりつつある。
高等学校も優秀なところは英語で授業をしている。
日本の大学に外から来た人は、非常に閉鎖的な環境だと感じている。日本の大学の言語環境を変えなければいけない。
大学教育が英語だからなのか、優秀な高等学校も英語で授業が行われているというのですね。

もう、秋入学とかクォーターとか言ってる時点で、周回遅れ。
高等学校で英語で授業が行われているなら、よほどのことでもない限り留学先は日本じゃなくて欧米もしくは日本以外のアジア諸国になるでしょう。
立命館アジア太平洋大学(APU)が選んだ道は、同じ内容の講義を英語と日本語で用意すること。

もう、これぐらいしなきゃ、留学選択先として土俵にも立てないよね。

ところで、APUは別府の山の中にあります。異人を受け入れるのに、すでにある兵庫の港とは別に、何も無いところに外国人居留地と神戸港を新たに造ったみたいなことを連想します。

しかし先日、出身大学のゼミの先生で、APUの設立にも関わったかたが、その理由について話されていました。
当時、母体となる立命館大はお金がなかった。まして滋賀県草津市の援助を受けて、理工学部のキャンパスを造ったばかりでした。
「これからはアジア太平洋の時代だ」「国際大学を創りたい」というやりたいことはあったけど、お金がなかった。

そんな時に、大分県別府市から声がかかった。それで別府になったのです。
もし、そんな時に姫路市が声をかけていたら、姫路に国際大学ができていたでしょう。

姫路に大学が少ないとか、医学部がないとか言いますが、どれだけ声をかけまくっているのか疑問です。モテない奴はモテるやつに比べて、声をかける回数が圧倒的に少ないというのを聞いたことがありますが、姫路市はモテない奴なのか、それともモテる奴でしょうか。

ちなみに、立命館は現在、大阪茨木に新キャンパスを造っています。ある大学関係者は、「今は自治体の協力なしでもお金はあります」とおっしゃってました。

参考
秋入学、社会制度整わず困難…東大学長(YOMIURI ONLINE)
「1000語でなんとかなる。それは難しいことではない」(372log@姫路)
日中韓の間で話す言葉(372log@姫路)
播磨に医者が少ない理由(372log@姫路)
医学部誘致、工藤市長が同志社大に打診(函館新聞社)
立命館大 経営・政策科学部 2015年春に茨木へ移転(372log@姫路)

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Posted by miki at 14:38│Comments(0)学校
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