2012年01月16日
盛り上がるか? 軽自動車枠廃止論議
姫路の風景・とんど
昨日はとんどが行われました。どんど焼きは日本の国民行事によれば、観光行事として地域外から参拝客が参加する盛大な地域振興イベントとなっているところもあるそうです。
ところで、TPPがらみでちょっと議論を呼ぶかもしれないネタがありました。
日本の「軽」規格廃止を…TPPで米自動車3社(YOMIURI ONLINE)
軽自動車ワクの見直し(国沢光宏)
先日、姫路の高校から兵庫教育大学(播磨・加東市)に進学した女性の話を聞きましたが、大学入学と同時に免許とって自動車で通学したと。姫路の人なら、「そりゃそうだろう」と思いますよね。
クルマは東京や大阪では贅沢品ですが、姫路では(一部を除き)日常品です。
当然、誰もが高額なクルマの代金や維持費を払えるわけでもありません。
アメリカの自動車業界が言っている廃止論議のレベルがよくわかりませんが、もっとも影響の大きいのが、軽自動車の優遇税制でしょう。
乗用車1L以下 29500円に対し、軽(5ナンバー)が7200円、軽(4ナンバー)4000円とバーゲン価格です。
もちろん、アメリカだってつべこべ言わず、軽自動車をつくればこの恩恵を受けられるのですが、こんなものつくれるのは日本の一部のメーカーだけです。
軽自動車の規格(全長 3.40m以下、全幅 1.48m以下、全高 2.00m以下、排気量660cc以下)で、高速道路でもまともに走れるようなものを50~100万円程度で大量に販売するなんてことは、日本のトヨタだって不可能。
日本の軽自動車メーカー(スズキ、ダイハツ)は、コンパクトカーを作らせたら、世界一の技術を持っています。
軽自動車枠がなくなったからといって、米国の自動車メーカーのコンパクトカーが日本市場で売れるわけではありません。
日本のユーザーで、アメリカのコンパクトカーに期待する人はそう多くないと思います。とくにアメ車のコンパクトカーのブランドイメージは弱いですから。
日本のユーザーが気になるのは、軽自動車の税金が乗用車並みに上がるのかどうなのか。その1点です。
アメリカには大してメリットが無く、軽自動車の税金だけが上がる。唯一得するのは、トヨタなど軽自動車をつくる能力のない自動車メーカー。ヴィッツなど軽自動車と競合しながらも維持費で負けている部分のユーザーを取り込むことができます。
今後、「アメリカが言ってるんだから」という大義名分を振りかざしてくる日本人が必ず出てきます。なぜそんなことを言っているのかよく見極める必要があります。
参考
トヨタ、軽自動車販売直前! マーケットはどう変わる? メーカーの狙いはなんだ?【松下 宏コラム】(CORISM) - トヨタは以前は、ダイハツの軽自動車を紹介販売の形で扱っていましたが、9月からは直接扱う形になります。軽自動車のユーザーを自社ユーザーとして抱え込み、クルマの販売以外の部分での収益をしっかり確保すると同時に、軽自動車から上級移行するユーザーの代替需要を確保するのが狙いです。 ← 以前はスターレットやヴィッツなどトヨタの小型車を最初に買ってもらって、そのままカローラやマークⅡに移行してもらうという「トヨタピラミッド」がありました。それが、軽自動車で入門されると、どこにいっちゃうかわからない。トヨタで丸抱えしたかったのにできなくなってしまった現状があります。
軽自動車 初のシェア 40%超え(コラム 軽自動車特集) - 国内総新車販売に占める軽自動車の構成比は2008年度下半期に半期ベースで初めて40パーセントを超えた。(中略)★比率の低い順位 1位 東京都 2位 神奈川県 3位 大阪府(記事より) ← 東京で駐車場を借りたり、東京や横浜の道を走ったこともありますが、(平日の都心はもちろん、)休日の住宅街など渋滞がひどくて「これじゃ1日がすぐ終わってしまう」と思うことがありました。駐車場代も高くてセカンドカーも、かなり非現実的。
昨日はとんどが行われました。どんど焼きは日本の国民行事によれば、観光行事として地域外から参拝客が参加する盛大な地域振興イベントとなっているところもあるそうです。
ところで、TPPがらみでちょっと議論を呼ぶかもしれないネタがありました。
日本の「軽」規格廃止を…TPPで米自動車3社(YOMIURI ONLINE)
米自動車大手3社(ビッグスリー)で組織する米自動車政策会議(AAPC)は、日本の自動車市場の閉鎖性を理由に「現時点では反対」と表明し、参入障壁となっている軽自動車規格については、「廃止すべきだ」と主張した。軽自動車規格の廃止については、国内でも従来から何度も議題に上りながら実現しませんでした。
軽自動車ワクの見直し(国沢光宏)
軽乗用車の自動車税を普通車並に引き上げようか、という意見が民主党内に出ているようだ。この問題、今に始まったことじゃない。ムカシから何度も議題に上がり、その度に継続協議になっている。なぜか? こらもう簡単。公共の交通機関の無い地域では文字通り下駄代わりに使われているからだ。自動車社会の姫路でも影響は大きい。東京、大阪圏の人には理解しがたいかもしれませんが、18歳になったら免許とって自動車に乗るというのは、自然なことです。それが前提のようにバスのダイヤが組まれてたりします。(本数が少ない、夜が異様に早く終わる路線が多い)
先日、姫路の高校から兵庫教育大学(播磨・加東市)に進学した女性の話を聞きましたが、大学入学と同時に免許とって自動車で通学したと。姫路の人なら、「そりゃそうだろう」と思いますよね。
クルマは東京や大阪では贅沢品ですが、姫路では(一部を除き)日常品です。
当然、誰もが高額なクルマの代金や維持費を払えるわけでもありません。
アメリカの自動車業界が言っている廃止論議のレベルがよくわかりませんが、もっとも影響の大きいのが、軽自動車の優遇税制でしょう。
乗用車1L以下 29500円に対し、軽(5ナンバー)が7200円、軽(4ナンバー)4000円とバーゲン価格です。
もちろん、アメリカだってつべこべ言わず、軽自動車をつくればこの恩恵を受けられるのですが、こんなものつくれるのは日本の一部のメーカーだけです。
軽自動車の規格(全長 3.40m以下、全幅 1.48m以下、全高 2.00m以下、排気量660cc以下)で、高速道路でもまともに走れるようなものを50~100万円程度で大量に販売するなんてことは、日本のトヨタだって不可能。
日本の軽自動車メーカー(スズキ、ダイハツ)は、コンパクトカーを作らせたら、世界一の技術を持っています。
軽自動車枠がなくなったからといって、米国の自動車メーカーのコンパクトカーが日本市場で売れるわけではありません。
日本のユーザーで、アメリカのコンパクトカーに期待する人はそう多くないと思います。とくにアメ車のコンパクトカーのブランドイメージは弱いですから。
日本のユーザーが気になるのは、軽自動車の税金が乗用車並みに上がるのかどうなのか。その1点です。
アメリカには大してメリットが無く、軽自動車の税金だけが上がる。唯一得するのは、トヨタなど軽自動車をつくる能力のない自動車メーカー。ヴィッツなど軽自動車と競合しながらも維持費で負けている部分のユーザーを取り込むことができます。
今後、「アメリカが言ってるんだから」という大義名分を振りかざしてくる日本人が必ず出てきます。なぜそんなことを言っているのかよく見極める必要があります。
参考
トヨタ、軽自動車販売直前! マーケットはどう変わる? メーカーの狙いはなんだ?【松下 宏コラム】(CORISM) - トヨタは以前は、ダイハツの軽自動車を紹介販売の形で扱っていましたが、9月からは直接扱う形になります。軽自動車のユーザーを自社ユーザーとして抱え込み、クルマの販売以外の部分での収益をしっかり確保すると同時に、軽自動車から上級移行するユーザーの代替需要を確保するのが狙いです。 ← 以前はスターレットやヴィッツなどトヨタの小型車を最初に買ってもらって、そのままカローラやマークⅡに移行してもらうという「トヨタピラミッド」がありました。それが、軽自動車で入門されると、どこにいっちゃうかわからない。トヨタで丸抱えしたかったのにできなくなってしまった現状があります。
軽自動車 初のシェア 40%超え(コラム 軽自動車特集) - 国内総新車販売に占める軽自動車の構成比は2008年度下半期に半期ベースで初めて40パーセントを超えた。(中略)★比率の低い順位 1位 東京都 2位 神奈川県 3位 大阪府(記事より) ← 東京で駐車場を借りたり、東京や横浜の道を走ったこともありますが、(平日の都心はもちろん、)休日の住宅街など渋滞がひどくて「これじゃ1日がすぐ終わってしまう」と思うことがありました。駐車場代も高くてセカンドカーも、かなり非現実的。
Posted by miki at 00:00│Comments(8)
│クルマ
この記事へのコメント
普通車は税金 維持費がかかるので 不景気わから軽自動車で私は十分で通勤にも 軽自動車で十分です。車は動いたら問題なし みきさんそうおもいませんか
Posted by あきこ at 2012年01月16日 18:23
あきこさん
コメントあいがとうございます。
私はバス通勤なので、家族に聞いてみましょう
妻 「機嫌よくエンジンがかかってくれればそれでいい」
長男(中1) 「かっこええやつ」
次男(小5)「フェラーリ」
ということで、今度はフェラーリを買えればいいなと思っています。
買えませんが。
コメントあいがとうございます。
私はバス通勤なので、家族に聞いてみましょう
妻 「機嫌よくエンジンがかかってくれればそれでいい」
長男(中1) 「かっこええやつ」
次男(小5)「フェラーリ」
ということで、今度はフェラーリを買えればいいなと思っています。
買えませんが。
Posted by miki at 2012年01月16日 20:16
普通車にかかっている税金を軽自動車並みに(アメリカ並みに)引き下げて、普通車も軽も共通化すればアメリカも納得するでしょう。
Posted by OSA at 2012年01月17日 23:26
OSAさん
コメントありがとうございます。
>普通車にかかっている税金を軽自動車並みに(アメリカ並みに)引き下げ
それならアメリカも日本国民も納得しますね! 財務省は納得しませんが・・
コメントありがとうございます。
>普通車にかかっている税金を軽自動車並みに(アメリカ並みに)引き下げ
それならアメリカも日本国民も納得しますね! 財務省は納得しませんが・・
Posted by miki at 2012年01月18日 00:34
自動車税は都道府県に納めているので、財務省だけではないところがややこしいです。消費税の増税については、いろいろ賛否があるので今後どうなるのかわかりませんが、仮に上げるのであれば、個別物品にかかっている税金をガラポンしてもらいたいです。
Posted by OSA at 2012年01月20日 00:40
OSAさん
コメントありがとうございます。
コメントありがとうございます。
Posted by miki at 2012年01月20日 20:56
今はダイハツからのOEMで販売していますが、ごく最近までトヨタ系列では軽自動車を販売すらしていませんでした。
おそらくトヨタが本気を出せば軽自動車も作れるでしょうが、そうすると開発費がかかることもさることながら、トヨタグループのダイハツとパイを奪い合うことになりますから、軽自動車・コンパクトカーの担当は主にダイハツ、普通車は主にトヨタ、大型車は日野というようにグループ内で住み分けしているのだと思います。
以前コンパクトカーはトヨタ自身で設計・製造していましたが、今はトヨタが販売するものでも、ダイハツとの共同設計だったり、ダイハツからのOEMであったりする車種が増えています。トヨタグループ入りしたスバルも、自身はレガシーやインプレッサなどの利益の大きい車種に注力し、軽自動車や一部コンパクトカーは、ダイハツから調達するようになってしまいましたね。
おそらくトヨタが本気を出せば軽自動車も作れるでしょうが、そうすると開発費がかかることもさることながら、トヨタグループのダイハツとパイを奪い合うことになりますから、軽自動車・コンパクトカーの担当は主にダイハツ、普通車は主にトヨタ、大型車は日野というようにグループ内で住み分けしているのだと思います。
以前コンパクトカーはトヨタ自身で設計・製造していましたが、今はトヨタが販売するものでも、ダイハツとの共同設計だったり、ダイハツからのOEMであったりする車種が増えています。トヨタグループ入りしたスバルも、自身はレガシーやインプレッサなどの利益の大きい車種に注力し、軽自動車や一部コンパクトカーは、ダイハツから調達するようになってしまいましたね。
Posted by たー at 2012年01月24日 03:08
たーさん
コメントありがとうございます。
トヨタに限らず、軽自動車専業メーカーですら、(本来のまっとうな価格計算なら)限界以下の値段で販売されているんだろうと思います。
軽自動車専業メーカーの販売網は修理工場を兼ねているところが多く、クルマの販売だけでなくメンテナンスで稼ぐ(凌ぐ?)というスタイルがあります。
トヨタのように営業マンを抱え、立派なショールームで販売するというスタイルだとコストが合わないかもしれません。
正直、軽自動車を各メーカーごとに設計して販売するというのはどこのメーカーであっても荷が重すぎ、専業メーカーのクルマをみんなで販売すれば、みんなハッピーといったところでしょう。
買うほうだって、「すべての軽自動車がそれぞれオリジナリティを発揮ししましたが、車両価格が10万円ずつアップしました」では、軽から逃げる(あるいはクルマをあきらめる)かもしれません。
コメントありがとうございます。
トヨタに限らず、軽自動車専業メーカーですら、(本来のまっとうな価格計算なら)限界以下の値段で販売されているんだろうと思います。
軽自動車専業メーカーの販売網は修理工場を兼ねているところが多く、クルマの販売だけでなくメンテナンスで稼ぐ(凌ぐ?)というスタイルがあります。
トヨタのように営業マンを抱え、立派なショールームで販売するというスタイルだとコストが合わないかもしれません。
正直、軽自動車を各メーカーごとに設計して販売するというのはどこのメーカーであっても荷が重すぎ、専業メーカーのクルマをみんなで販売すれば、みんなハッピーといったところでしょう。
買うほうだって、「すべての軽自動車がそれぞれオリジナリティを発揮ししましたが、車両価格が10万円ずつアップしました」では、軽から逃げる(あるいはクルマをあきらめる)かもしれません。
Posted by miki at 2012年01月25日 01:06