2012年02月13日

そもそも必要な補助金だったのか

パナソニック尼崎工場

パナソニック尼崎工場の大幅縮小で、誘致の時に県が支払った補助金の返還を請求するという話があります。

パナ2工場休止で補助金返還請求 甘かった県の制度設計(神戸新聞)
尼崎市にあるプラズマパネル3工場のうち2工場の生産休止を決めたパナソニック。兵庫県は同社に支払った誘致補助金12億6千万円の返還請求に踏み切った。稼働から6年、かたや2年での早期撤退。「設備投資の3%で上限なし」「返還規定なし」という破格の条件で誘致してきたものの、制度設計の甘さを自ら認めた形だ。
(中略)
「パナソニック・ショック」を受けて新設した規定は、操業期間が10年に満たない場合、操業期間に応じた補助額を算出し、交付済み分との差額を返還してもらう‐という内容だ。パナへの請求額はこれに基づく。「後出しジャンケン」との声もあるが、同社は応じる意向だ。
そもそも世界戦略にたって、多国籍企業が計画していたことであり、兵庫県が補助金を出すかどうかなんて、進出の決定に影響を及ぼしたと思えません。

巨額の赤字を出している現在でも、「後出しジャンケン」の理不尽な請求にも(余裕で?)応じられるのです。いまよりずっと元気で強気だった進出当時に、補助金など本当に必要だったのでしょうか?

4年前のブログで、松下の姫路進出の件で書いていたのと同様に、「役所の手柄を演出するための補助金」だったという面はなかったのでしょうか?

尼崎の進出に関しては、補助金を出すことでモメ、返還するかどうかでまたモメるという、ふんだりけったりの結果になりました。

姫路工場だって、この先どうなるかわかりませんが、少なくとも姫路市から6年間にわたって100億円も補助金を出しているのですから、その効果がどうだったのか、現時点での説明が求められるところです。


同じカテゴリー(企業)の記事
 パナソニック姫路、液晶生産を終了 (2019-11-21 19:34)
 回転をやめたら課題が解決し、売上2割アップ (2019-10-05 12:49)
 かんぽ生命に限らず (2019-08-08 21:57)
 中播磨、西播磨で就職を考える人のサイト (2019-07-10 21:59)
 姫路の寺田さんが島根県でパン屋を開業した結果 (2019-04-15 01:21)
 すぐ涼しい!特許技術搭載の携帯型ドライミスト「ミストポット」 (2019-04-06 00:00)

Posted by miki at 00:00│Comments(2)企業
この記事へのコメント
 パナの誘致のみならず、兵庫県といい姫路市といい、特に県は大型事業などで人の税金使ってバカな事してくれますね?公務員の見通しの甘さに呆れてしまいますよ。本当に。
Posted by タカ at 2012年02月13日 11:10
タカさん

コメントありがとうございます。

公務員に限らず、大きな予算の仕事をすると、「仕事したぁ」と思う人は、多いかもしれません。

ただ、投資と効果の因果関係がわかるのが長期にわたる場合、検証も困難だから、なかなか難しい問題はあると思います。
スーパーコンピューターとかスーパー堤防とか、「お前評価しろ」といわれたら、悩むと思います。

レンホーさんに激しく追及されたら泣いちゃうかも(?)
Posted by miki at 2012年02月13日 18:17
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。