2011年01月14日

韓国は日本の大得意先

ソウル

韓国が世界市場を跋扈するニュースが飛び交います。

「勝負にならない」 米韓FTA合意に日本企業が悲鳴(MSN産経ニュース)
米国の薄型テレビ市場で、シェア1、2位にはサムスン電子LG電子の韓国勢が君臨。かつてブランド力で先行していたソニーパナソニックなど日本勢は3位以下と後塵(こうじん)を拝している。関税撤廃で韓国製品の価格競争力がさらに高まれば、「追いつく手がかりすらなくなる」
もう日本はダメなのか。

一方で、韓国メディアの中には、冷静な報道も見られます。

【社説】「日本からはまだ多くのことを学ばねば」(中央日報)
特有の部品・素材競争力、中小企業の草の根的な技術力は、私たちでは及ばない。 東レ炭素繊維分野世界1位だ。 同社は情報技術(IT)製品用フィルムや機能性樹脂など素材分野でさまざまな源泉技術を保有している。 東レという会社がなければ、天下の三星電子も稼働を止めなければならないほどだ。 日本にはこうした会社が一つや二つではない。 韓日貿易収支がその結果だ。 昨年の韓国の対日赤字は362億ドルで過去最大だった。 数十年間にわたりこの赤字を減らそうと叫んできたが、結果は正反対だ。
デフレの正体」には、日本は中国・韓国・台湾のいずれに対しても貿易黒字で、2007年、2008年と続けてこの3か国から3兆円前後の貿易黒字を得ているとあります。

人口当たりで見れば対韓国は対中国に比べ30倍の貿易黒字。中国も(先に発展した)韓国と同様発展していけば、日本の対中貿易黒字はさらに増えるのではないかとの推測も・・

日本は素材技術だけでなく、「ご近所の宝石屋」でもある。宝石屋は近所にお金がないと売り上げが増えない。中韓が発展してお金が集まったから、日本の高級品を買っている。だから日本の貿易黒字が増えていると述べています。

経済学には完全競争という概念があり、この時、生産企業の利潤はゼロになる価格で販売されます。完全競争の条件は、市場に多数の企業がいて参入・退出が自由、完全に情報が公開され、どの企業の商品も同じというもの。

企業が利潤をあげるためには、この完全競争の条件から少しでも離れること。いかに同じ市場(土俵)で「競争しないか」を考えないといけません。
中韓と同じような凡庸な石しかつくれないならコスト競争に陥って勝ち目はありません。日本にしかできない技で、光輝く宝石に磨き上げ、日本ブランドを冠したオリジナル市場をつくっていく必要があるように思います。

参考
何故対中・対韓・対台の貿易黒字が増加し続けているのか(みんなの株式)


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Posted by miki at 01:09│Comments(2)社会
この記事へのコメント
韓国は造船、製鉄、自動車、電機製品、等々、日本から学ぶ(盗む?)をやって発展して、いまやリ-ドしています。今、日本はギラギラしたビシネス 魂に欠けている。それと、中小企業が多すぎ、巨大企業が一点集中して、異分野産業に新工場を建てるとかはやっていない。台湾とかは、儲かるとなれば、まったくのニュ-ビジネスに参入する、日本では同一業種内での新分野におそるおそる参入するだけであり、フロンティア スピリットがない。世界の経営者は大胆で勇猛果敢である。中小企業も下請けではなく、自分で世界に売り歩くべし。ただし、騙されたり、技術だけ盗られて、ほりだされないように、狡猾でなければならない。(近所の宝石屋)になるべしとか、ですが、彼らは自分でも宝石屋をやる人達である。これからはエンドレスの競争が続く。 
Posted by 大谷 充 at 2011年01月14日 10:16
大谷 充 さん

コメントありがとうございます。
おっしゃるような感じで、
韓国、台湾、日本には、それぞれ得意分野がありそうですね。
東アジア各国で得意分野を活かし、世界を牽引していきたいものです。
Posted by mikimiki at 2011年01月14日 20:18
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