2015年09月17日
今日のことば「偏狭なナショナリズム」
極端なライト志向(右翼)のかたが陥り易い、「偏狭なナショナリズム」。
首相もよく言われるそうで、ご自身のサイト「発言語録」でこの言葉を説明しています。
「偏狭なナショナリズム」という批判(著書「美しい国へ」から安倍晋三語録)
日本人が日本の国旗、日の丸を掲げるのは、けっして偏狭なナショナリズムなどではない。偏狭な、あるいは排他的なナショナリズムという言葉は、他国の国旗を焼くような行為にこそあてはまるのではないだろうか。日本の国旗を掲げるのは、偏狭なナショナリズムではないのは、そう思います。
でも他国の国旗を焼くのが偏狭なナショナリズムなのか?
それ、人として異常なことで、ナショナリズム云々とは関係ないと思います。(偏狭なナショナリズムに分類しても、まあいいけど)
私が気になったのは、偏狭なナショナリズム=国旗を焼く行為 と、言葉を矮小化してしまうこと。
国旗を焼かなければ、偏狭なナショナリズムじゃなくて、健全なナショナリズムなのかと誤解を与えかねません。
レフト志向の人が、「偏狭なナショナリズム」という言葉を使うのは、もう少し幅が広い。
平和・自立・調和の日本をつくるために【160】(《新・森田実の政治日誌》偏狭な反中国、反韓国ナショナリズムを煽る安倍自民党政治の危険性 )
極右勢力が国民を動かすために行う伝統的手段は、偏狭なナショナリズムを煽り立てることです。日本の政治を操るジャパンハンドラーと日本の極右政治家たちが利用したのが、尖閣問題です。日本の政治家で動いたのが石原慎太郎氏(当時の東京都知事)と民主党の松下政経塾出身の極右政治家たちでした。民主党・野田内閣の尖閣国有化の閣議決定という中国政府への挑発は見事に当たりました。偏狭なナショナリズムは、まず中国で火がつきました。いったん中国の国民大衆の間に広がった偏狭なナショナリズムは、中国に進出している日本企業を襲いました。日本にも中国にも「偏狭なナショナリズム」を持った人がいる。日本の政治家にも、民主党の中にもいる。
別に彼らは、(少なくとも日本人は)国旗を焼いたりしません。
ただ、限られた範囲で物事を発想するので、結果として全体を見失い失敗することがあります。
「偏狭なナショナリズム」という言葉を使うとき、視野が狭くなって全体が見えなくなっているのではないですか?
という警告の意味合いがあります。
国を思う気持ちが強すぎるあまり、全体が見えなくなり、かえって国を危うくするのではないか。そう心配する人が、この世にはいるんですね。
中国の嘘はギリシャ以上 バレた時に中国共産党政権が終わる(zakzak)
ギリシャ危機が起きたのは、政権交代で財政赤字額のごまかしがバレたのが発端だった。経済規模と一党独裁体制を考えれば、中国のデタラメはギリシャの比ではないはずだ。そこまで言って委員会NPでおなじみ東京新聞・長谷川さんの文章です。
嘘がバレたとき何が起きるか。経済破綻は実需に基づく貿易投資を通じて世界が織り込み済みとしても、予測不能なのは政治への影響である。
国内の権力闘争激化か、あるいは国自体の崩壊か。私は後者のような危機を迎えたときに初めて壮大な嘘の全容が見えてくる、とみる。バレたときは中国共産党政権が終わるときなのだ。
中国が崩壊するのを心待ちにするような記事はよく見かけます。
選挙のない国、中国。そこで独裁政治の弊害もまま見られる国。軍事力も日本と比べ物にならないくらい巨大化しています。
早くこんな国、崩壊してしまえとなる気持ちもわからないではありません。
しかし、いつも思うのは、あれだけわがまま勝手で多様な民族を13億人もかかえた国を統治するとは、どういうことなのか。
日本のような自由気ままな民主主義体制になったとして、(逆の意味で)国は持つのだろうか。
そして、ついに共産党政権が崩壊することがあった時、13億の人民はどういう動きにでるのか。
もし国内が混乱に陥った時、自由の国、(実は)あこがれの国、手身近なお隣の国、日本に大量に押し寄せるんじゃないか。
日本は、そうした難民に対応できるのか。なにせ13億人です。10%でも来たら日本人より多い。
かりに崩壊するにしても、ハードランディングだけはどうしても避けねばならない。
これが、遠く欧州の国から傍観しているならまだしも、隣国日本人が考える必要のあることです。
その程度のことを考えて思考すれば、偏狭なナショナリズムと批判的に言われることはないと思います。
東京新聞の長谷川さんは、もちろんその程度のことは考えていると思いますが。
参考
民主党の岡田代表らも集団的自衛権を認めていた…ヒゲの隊長・佐藤正久氏の〝暴露〟に民主党猛反発(産経ニュース) - 「いざというときは集団的自衛権の行使に相当することもやらざるを得ないことは、現実に起きうるわけです。ですから、原則としては、やはり認めるべきだと思います。認めた上で乱用されないように、歯止めをかける手段をどのように用意しておくべきかという議論が大切になってくるわけです」(野田氏、著書)(記事より) ← 民主党ほど懐の広い政党はありません。
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Posted by miki at 00:37│Comments(0)
│政治