2010年02月15日

消費税より電力料金に課税しよう

ノーリツ

さんが来月から消費税を議論すると言ってるようです。

「消費税、3月ぐらいから本格的に議論」 菅財務相(asahi.com)

無駄を省いても、税金が足りなければ増税するしかない。生産年齢人口が減ってるから、これ以上所得税に頼るわけにもいかない。だから薄く広く消費税を上積みできないか検討しようということなんでしょうか。

とてもじゃないけど、無駄はもうないなどとは思えませんが、まぁ税制全体を議論するのはいいと思います。

新たに税金をとる場合、薄く広く万遍なく課税する消費税が、本当に望ましいのでしょうか。なんかこれ、あまりに能が無さ過ぎる気がするのです。
「みんなで仲良く痛みを分かち合いましょう」みたいな、「必要悪」のような、後ろ向きで、夢の無い税金です。

どうせなら、「戦略課税」みたいなのにすればいいと思います。

例えば、電力料金に課税します。

「おいおい、お前はアホか?」「ただでさえ日本の電気代は米国や韓国の2倍近くもする。」(参考)と非難を浴びそうです。

昨今、環境問題から太陽光発電が注目を浴びていますが、電力会社に電気代を払うよりも、高くついてしまうのが一般的です。
太陽光発電のコストは需要さえ増えれば、スケールメリットが出て、急速に低減するのですが、コストが高いうちは、よほど環境意識が高いか新し物好きでもない限り、手を出したりしないでしょう。
ところが、ひとたび電力会社に払うよりも安い値段で太陽光発電ができるようになれば、劇的に普及が始まると言われています。
環境意識があろうがなかろうが、安いほうに多数は流れます。

この転換点のことをグリッドパリティと言ったりするようです。

このグリッドパリティですが、各国の事情に左右されます。(1)緯度や日照時間が太陽光発電に有利かどうか。(2)電力料金が高いか安いか。(3)太陽光発電の技術インフラ等。

(1) については、ドイツに比べると日本は有利。(2)については米国や韓国に比べて有利。(3)についても世界でトップクラスです。
だから、世界一早くグリッドパリティを実現するためにも、さらに電力料金が上がるよう、電力料金に課税するわけです。

世界に先駆けて、そこかしこの住宅や事業所が太陽光発電設備を導入しているという風景を、高い意識レベルを持つ日本国民にイメージさせれば、こうした課税も受け入れられやすくなるでしょう。(※)

これは1つの例なのですが、日本は借金をしていてお金がない。お金がないから消費税だ。お金がないから補助金も減らす。補助金が減るから競争力も無くなる。だからお先真っ暗だというんじゃなくて、もうちょっと知恵を出せるんじゃないかと思うのです。

※ もっとも、(住宅のほうはどうかわかりませんが)電力料金の高さに辟易した企業が海外に出て行ってしまって、国内が空洞化してしまうイメージを、いかに描かせないかを同時に考える必要があるかもしれません。

参考
ノーリツ、太陽光設備を生産 加古川で(神戸新聞) - 播磨加古川で、太陽光発電システムを生産するようです。
今年中に太陽光発電をグリッドパリティに=欧エリコン・ソーラー〔BW〕(時事ドットコム)
太陽光発電のコスト(wiki)
電源開発促進税(wiki)
環境税(wiki)

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Posted by miki at 00:16│Comments(0)政治
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