2008年12月27日

姫路観光客1000万人へ

菓子博開催時の姫路市立美術館

姫路市への観光客が今年度過去最高の見込みで、1000万人を超えるかもしれません。

姫路観光客最多の勢い 今年度、初の 1000万人超えか(YOMIURI ONLINE)
景気悪化の不安材料はあるものの、初の1000万人をうかがう勢いといい、市の担当者は「気を抜かず、さらに県内外にアピールしたい」としている。
要因としては菓子博の開催と姫路城を修理前に見ておきたいという需要があるといいますが、はっきり言えば姫路ほど恵まれた立地なら常にもっと観光客がいてもおかしくありません。

東京と大阪の人口規模の違いがあるにせよ、浅草から東武特急で2時間弱、2720円かかる日光市が1163万人(参考)もの観光客です。

1000万人をうかがう勢いなどと喜んでいないで、もっと高い目標を設定すべきでしょう。
もっとも、日光の観光地開発は東武鉄道が熱心なので、その影響が大きいでしょう。姫路だって可能性は大きいのだから、いかにその可能性を掘り起こすかが分かれ目です。
JR西日本は大阪から姫路に新快速で来られるより新幹線で九州、山口に行ってくれるほうが儲かるのであてにできませんし、都市間鉄道の山陽電車阪神電車は観光関連のPRが下手です。(※)
姫路は大阪から適度な距離であるにも関わらず、これまで鉄道事業者によって本格的に観光開発されてきませんでした。伊勢・鳥羽・志摩観光開発でノウハウを多く持つ近鉄の姫路乗り入れで、そのあたりが改善されることを期待します。
(※)交通事業者が利用者を増やそうと思ったら、「人のいるところから人のいないところへ」いかに人を運ぶかを考えるべきです。その昔、阪急電鉄が何もないところに宝塚大劇場をつくって電車に乗ってもらおうとしたのも、そういう発想です。それに対して都市間鉄道事業者は、すでに人が住んでいる都市と都市を結んで事業をしようという発想をします。すでにいる利用者を前提に事業をする。そのため、「利用者を増やそう」「利用者を創造しよう」という発想が希薄です。一般的には、観光というのは、しなければそれで済んでしまう。鉄道事業者にとっての観光開発のメリットは、もともとそんな気が全然ない人に、観光をしたいと思わせることで「利用者を創造する」ことです。

参考
菓子博に行ってきました(372log@姫路) - 正直、内容でこれだけの人を集めているとは言いがたいでしょう。世界遺産姫路城の周辺でやっているのが人気の1つの理由と言われていますが、この場所でイベントを開催することの可能性を再認識しました。(ブログより) ← 菓子博は姫路の観光立地の良さ、潜在能力の一端を現したイベントだったと思います。
大阪帰省・出張のついでに世界遺産。正しいJRの使いかた(372log@姫路) - 出張者の多い大阪から比較的近く、経済的にも有利?
阪神電気鉄道(wikipedia) - 1905年に営業を開始しており、都市間電気鉄道(インターアーバン)としては日本で最も古い。(記事より) ← 阪神は「インターアーバンの先駆け」であり、すでに存在する利用者を相手に事業を行いました。創業時に阪神間の集落のあるところを選んで路線を引いたため、カーブが多いといわれています。「すでにいる人を相手に商売する」というのが創業以来のやりかたです。
3社が基本合意。再来年にも姫路-賢島に直通特急(372log@姫路)
姫路まで特急アーバンライナー。近鉄ブランドを浸透させたい(372log@姫路) - 近鉄・小林社長の熱い話が印象的です。

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Posted by miki at 09:37│Comments(0)観光
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