2008年03月29日

民主党は福田首相の提案を重く受け取るべき



東洋大姫路がベスト8に進出しました。

センバツ:東洋大姫路、八頭を破りベスト8へ(毎日jp)

打線は湿り勝ちでしたが、守りは余裕すら感じる勝ち方で、ぜひ優勝してもらいたいですね。

ところで、福田首相が2009年度からの道路特定財源の一般財源化を提案したのに、民主党はこれを拒否しました。

ガソリン値下げ確定 租特法改正 民主党が首相提案を拒否 つなぎ法案は合意(北海道新聞)
民主党の小沢一郎代表は二十八日、道路特定財源に関して福田康夫首相が示した新提案を拒否する意向を表明した。
(中略)
小沢氏は二十八日の水戸市内での記者会見で、首相が新提案で二〇〇八年度の暫定税率を維持するとしたことを「暫定税率延長の必要性はない。国民に還元すべきだ」と批判。「政府・与党の言うことを通せという前提なら、協議のしようがない」と党首会談にも否定的な考えを示した。

道路特定財源を一般財源化することは、民主党もかねて主張してきたことで、2009年度からとのきわめて現実的な提案に「協議のしようがない」というのは、理解できません。
各新聞社の社説も一斉に民主党の姿勢を批判する論調が並びました。

首相修正提案 民主党も大胆に妥協せよ(3月28日付・読売社説)
首相の提案は、2009年度から道路特定財源制度は廃止し、一般財源化する。10年間で59兆円をつぎ込むとしていた道路整備中期計画は、5年間に短縮して、新たに策定し直す――。先に与党がまとめた修正方針から大きく踏み込んでいる。
(中略)
民主党は、この首相の提案を真摯(しんし)に受け止め、修正協議に入り、早急に合意を図るべきだ。

社説:民主党 改革とは何かの原点に戻れ(毎日jp)
ガソリン税の暫定税率問題は何ら進展しなかった。09年度に道路特定財源を廃止するとの福田康夫首相の新提案を受け、私たちは民主党にも歩み寄りを求めたが、聞く耳は持たないようだ。
もう一度、話を整理したい。道路特定財源の改革こそ問題の「本丸」だということは民主党自身が訴えていたのではなかったか。
特定財源という特別な財布を国土交通省が持つことで厳しいチェックを受けずに道路が建設され続け、政官業の癒着も生まれる。それは自民党政治の象徴であり、改革は国のかたちを変えることになると民主党は主張してきた。

民主党へ―「福田提案」を実らせよ(asahi.com)
半世紀前、一議員だった田中角栄氏が道路特定財源の制度をつくった当時、敗戦からの早期復興に向けて「道路」へ重点的に資金を振り向けることにしたのは適切な政策選択だった。
だが、それをいまも維持すべきなのかどうかは、日本という国のあり方を問う課題である。道路のみを優先する「土建国家」であり続けるのか。それとも福祉や教育、環境など多様な分野から、開かれた議論を通じて税金の使途を決めていく。そうした「新たな国家」に転換するのか――。

何が最も大事な事なのか、そこをよく考えて欲しいと思うのです。政治家も有権者も。

参考
姫路でも暫定税率の論戦。車からの財源の使い道(ひめナビブログ)
首相の一般財源化案、「賛成」58% 本社世論調査(asahi.com)(08.03.31 追記)
暫定税率切れ:解散も重要な選択肢…経済同友会代表幹事(毎日jp) - 民主党に対しても「日銀総裁の問題もそうだが、反対一点張りで協議を拒否する姿勢には相当な問題がある」と語った。(記事より)(08.03.31 追記)


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Posted by miki at 16:56│Comments(6)政治
この記事へのコメント
道路特定財源を一般化したら、道路の建設費を大幅に縮小し、移動手段を鉄道・航空機・船舶・コミュニティバスに徐々に変えます。長距離トラック輸送は米国ならともかく日本だと運転手は疲労するし、大都市部では時間が読めない。必要な道路整備は空港や港湾を起点にしてトラック輸送の比率を減殺。同時に運輸行政を大幅に規制緩和する。いっそ運輸行政の中心を東京から大阪に移したらどうだろ。港湾も空港も今のところ関西に一日の長があるし。阪神港を中心に瀬戸内各港の運用を均一化して、巨大な瀬戸内港として勝負かければいい(古代~近世は瀬戸内貿易ネットワークが日本の商業の中心で、大阪を元締めにする意味があった)。
一般化された財源は福祉に充当すると共に、合法的に資源を獲得・開発し、石油や天然ガスの売却益が出るならそれを市場で運用して年金資金として積み立てして、無拠出制の最低年金を創設。これで年金問題の大半は片付きます。

民主党としては、今が千載一遇のチャンスだから、とにかくごねまくって、与党に政権を投げ出させる戦略でしょうが、サミットもあるし、今すぐというのは絶対無理ではないかなぁ。
Posted by yumekyo at 2008年03月30日 01:43
yumekyoさん

コメントありがとうございます。

見ていると、議員の中にも目先で動く人と、すこしは見通しを持った人がいるようで、必ずしも既存政党の交代だけが唯一の解ではないような気がしますが、どうなのでしょうか。
Posted by miki at 2008年03月30日 17:45
こんな意見もありますが

「自分を含む多くの消費者は値下げを喜んでいるし、少し足を延ばしてもより安いガソリンスタンドを選ぶだろうと推測します。マスコミの姿勢は「財源がなくなる地方とガソリンスタンドが混乱するということを盛んに報じるのではなく、消費者の値下げを喜ぶ声や、暫定税率を永久に廃止してほしいという声を大きく伝えて欲しいですね。」

「マスコミさんは関係ない所で煽らずに、誰が困って誰が歓迎しいてるのかを伝えるべきだと思います。道路族の方々や道路建設ありきの建設業界が困っても一般市民に受け入れられていれば良いではないですか。同じ目線で伝える必要は無いと思います。マスコミさんには無駄使いの元となった人々の責任追及もしっかりして欲しいです。」

「ガソリン値下げ賛成です。マスコミは『混乱』の文字を使い、否定的で悪いイメージを植え付けようとしています。でも、一般消費者にとっては、桜と共にやってくる、明るい話なのです。マスコミも『値下げ』の文字で消費者に明るいイメージを与えて欲しいものです。」

このように、消費者は今回の「混乱」を歓迎すべき“大きな転機”としてとらえています。
Posted by 市民 at 2008年03月31日 23:52
市民さん

コメントありがとうございます。

私の意見は、
1 混乱回避を最優先にすべきとは思わない
2 暫定税率の廃止は望ましい。まして「暫定」なのだから期間がすぎれば廃止されるのは当たり前
3 それにも増して、驚いたのが、福田首相が「2009年度から一般財源化する」と明言したこと。

民主党にがっかりしたのは、福田首相の大胆提言に対して、あっさり話し合いを拒否したこと。
「なんてもったいない」と感じたのですが、そのあたりの感覚は各新聞社の社説と近いです。

目先のガソリン値下げと、もう少し長期的な構造的な話と、どっちが大事なんだ!という気持ちが強くて書いたブログだったのです。
Posted by miki at 2008年04月01日 01:03
わたしも市民さんの意見に賛成ですね。
暫定税率の期限切れが迫るにつれ、与党寄りのマスコミの報道姿勢には疑問を感じています。
またどこかの大新聞の老害爺が暗躍しているのでしょうか・・・。
Posted by 紙 at 2008年04月01日 08:52
紙さん

コメントありがとうございます。
Posted by miki at 2008年04月02日 06:59
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