2005年12月25日
闘う空港
関西国際空港会社は2年後に、航空会社を設立し、地方空港-関空間に小型機を就航させる意向。
関空拠点の航空会社設立へ、来月にも研究会発足(読売新聞)
これにより、日本各地から欧米など世界中に関空経由で移動する際の利便性がUPすると考えられます。
これまででもやろうと思えばできたのに、ここに来てこういう話が出てくるのは、どういうことか。
これまでは関西の需要だけでやっていけるという甘えがあったのに、伊丹空港公害対策派の沈静化やマリンエアの開港により、空港同士の競争が激化し、安穏としておれない状況になったのだと思います。
空港同士の競争、小型航空機の時代という2つの流れは世界的に起きていることで、遅まきながら関西もやっと動き出したということでしょう。
ちなみにこの流れは、例えば中部地方や広島など、セカンダリー・エアポートを持つ地方にも影響を与えます。例えば、小型機が広島西-関空に飛べば、広島空港からのアジア便と広島西から関空経由アジア便との競争が、小牧-関空に小型機が飛べば、セントレアと小牧の国際便の競争が起きます。
つまりセカンダリー・エアポートを持つ地方都市は、国際便利用でも選択肢が増え、その地方にある空港同士が競争するという好循環になります。
P.S.
国土交通省の「?」なニュース
神戸空港の国際線、団体臨時便も認めず…国交省(読売新聞)
に対し、国土交通省にメールを送りました。
参考
関西空港が着陸料最大94%値下げ(372log@姫路)
競争こそ利用者最大のメリット(372log@姫路)
小型航空機の時代(372log@姫路)
誕生・県営名古屋空港(372log@姫路)
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Posted by miki at 08:22│Comments(4)
│航空
この記事へのコメント
ご無沙汰しております。hitという名前で書き込みさせていただいた
広島に住む城後と申します。
空港の二期工事自体も先行き不透明な中で、
片手間的に航空会社を作っても、成功するとは思いにくいです。
おそらく軌道に乗る頃には、北海道のエアトランセが、
関西圏にも進出していて、圧倒的なサービスの質で、
利用者を奪っていくでしょう。。。
なんとも、戦略的な思考の乏しい方針ですね。
Posted by jetblue at 2005年12月25日 09:58
jetblueさま
コメントありがとうございます。
他の航空会社が関空便を飛ばしてくれるなら、関空グループとしてはそれはそれでいいのでは?
スカイマークが関空便を飛ばしたけど、撤退してしまうので、他社には任せられん、あてにできんということでしょう。
関空グループが航空会社をやるメリットとしては、航空会社単独の採算性だけでなく、関空グループ全体の採算性で経営できるということで、そこが他社との相違点だと思います。
Posted by miki at 2005年12月25日 20:26
海外では、航空会社が空港を運営する例は多々ありますが、
逆はあまり見受けません。
というか、ノウハウ自体が大きく異なると思います。
何しろ、空港には人が来てなんぼです。
小さな飛行機に泣いているのは、開港前の神戸が
いい例ではないかと思います。
とはいえ、新しい試みを行う関西空港会社の
今後を見守って行きたいと思います。
思えば、始めて飛行機に乗ったのが、
開港一ヵ月後の関西空港からでしたし・・・。
Posted by jetblue at 2005年12月26日 06:04
jetblueさま
コメントありがとうございます。
マリンエアが小さい飛行機に泣いているのは、関空や伊丹との役割分担を鮮明にしたい国の方針で、発着枠が1日30便に限られているためです。
国はなんでこんな的外れな規制をしたがるのでしょうか?
飛行機を飛ばしたわけではありませんが、ヒースロー空港は、ロンドン中心街から空港まで高速鉄道を自前で引いたみたいです。
ちなみに私が飛行機に初めて乗ったのは、伊丹→高知便で、YS-11(プロペラ機)でした。
Posted by miki at 2005年12月27日 00:22