2010年07月22日

海外生産移転は困難。播磨の気候風土が生む淡口しょうゆ

うすくち龍野醤油資料館 播磨たつの市

メーカーが海外生産を進め、日本食ブームにも関わらずしょうゆの輸出が落ち込む中、淡口しょうゆは事情が異なるようです。

しょうゆ輸出過去最高 日本食人気の効果 神戸港(神戸新聞)
神戸港で、しょうゆの輸出が拡大している。全国有数の産地で知られるたつの市、香川県・小豆島を後背地に擁し、海外で日本食が広がっていることなどが背景。しょうゆメーカーが海外生産を進め、全国的に輸出は落ち込みつつあるが、同港では2009年に数量、金額とも過去最高を記録した。
(中略)
「淡口しょうゆの品質は土地の気候風土、水、原料に左右される部分が大きい」と指摘。淡口については生産の海外シフトが進みにくく、海外での需要拡大もあって、同港からの輸出は今後も増えそうな勢いだ。
海外に生産がシフトするのは、法人税や人件費が安いからだけじゃなくて、土地の気候風土、水、原料をシビアに選ばないことも条件。

逆に言えば、淡口しょうゆの生産に播磨ほど恵まれたところは、海外には無いということでしょう。

参考
はばタン列車で行こう!醤油のまち・たつの(372log@姫路)


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Posted by miki at 00:00│Comments(2)食べ物
この記事へのコメント
「メーカーの海外生産進出」ですが、それによって物は安くなって良いのですが、その裏には日本人の雇用問題があります。
日本の色んなメーカーが海外で製品を造って輸入する「逆輸入」です。
確かに物は安くなるでしょう、しかし、その分、雇用が減っている事を知って欲しいです。
私が今現在持っている「デジタルビデオカメラ」ですが、10年程前に15~17万円位にて購入しました。
勿論、「MADE IN JAPAN」です、バッテリーが持たなくなった事以外は全然問題なしです。

で、現状を見て「MADE IN JAPAN」の製品は幾つあるでしょうか?
電化製品等で見てみれば、ほぼ「0」じゃないでしょうか?
それが今の雇用問題に直結していると私は思います。
私自身も約1年程前まで派遣で働いていましたが、派遣先の海外生産移行の為に職を失いました。
派遣ですら、その現状です。
これが、他の製品にもどんどん広がればもっともっと雇用問題が悪化すると思います。
Posted by ヒロ at 2010年07月22日 17:41
ヒロさん

コメントありがとうございます。

メーカーの海外生産移転は、時代の趨勢なんでしょうが、メーカーも好きでやってるわけではなく、世界的な競争の中で已む無くやってるんでしょうね。

日本にも「生産を残す」という能動姿勢では、対応できない。それをやろうと思えば、鎖国であり、ブロック経済であり、歴史的に見てもうまくいかない。

現実にはもっと受動姿勢で、どんな「生産が残るか」「残せる可能性があるものは何か」ということなんでしょう。

日本でしかできないもの、海外に移そうにも移せないもの。そういうものだけが「残る」のだと思います。

うすくち醤油の話題をブログに書いたのも、そういう「日本に残る」可能性があると感じたから。こういうものを大事にすることが、「日本に仕事が残る」ことにつながるのではないかと思います。
Posted by miki at 2010年07月22日 20:52
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