2010年02月14日

プリウスは日本で最も安全なクルマ



タイトルは真意ではありませんが(笑)、別に皮肉ではありません。

4年前のブログにも書いたように、私は永らく自動車に凝っていたので、クルマ談義は好きです。

中古3台、新車3台で27年の自動車所有歴があります。メーカー内訳は5台がホンダ、1台がトヨタでした。現在はホンダ。
メーカー慣れもあって最近は保守的にホンダに落ち着いています。鼻につくような車も多く、特別好きなわけではないのですが。

プリウスのリコール問題について/松下宏のコラム(オートックワン)
温暖な首都圏などで考えると、今回の事例は雪道などでないと簡単には発生しない特殊な事例のように思われるが、新型プリウスは1年足らずの間に20万台近い売れ行きを記録しただけに、そのユーザーが雪道を含めてさまざまな路面で色々な走り方をすれば、数十件くらいは発生する現象だったようだ。
今回、プリウスが品質問題で話題になっています。プリウスは昨年、軽自動車まで含めても最も売れたクルマ(参考)ですから、結果として特殊な条件下で発生する事例でも問題が発覚したわけで、やはり大量に売れるクルマほど安全だということは言えると思います。
タイトルの意味は、そういうことです。

一方で、タイトルが真意でないという意味は、ハイブリッドという先進のテクノロジーに包まれたクルマだから。技術的にこなれて安定しているという意味では、ローテクの成熟技術を使いまわしたほうが、やはり有利でしょう。
もちろんハイブリッドで既に3代目と言う成熟の領域に入っているし、既に世界で最もハイブリッドを売っているのだから他社のハイブリッドよりは、はるかにその影響は少ないでしょうが。

リコール:「トヨタが滅びれば日本が生き返る」(朝鮮日報)
米紙ニューヨーク・タイムズは今月9日、「トヨタの大規模リコール問題を契機として、日本経済は製造業を中心とした体制から、サービス業を中心とした体制への転換を図るべきだ」という、早稲田大野口教授の主張を紹介した。野口教授は「今やトヨタ(の一般車種)も、レクサス(高級車ブランド)も、プリウス(ハイブリッド車)も、不良品が出るということが分かった。日本が誇ってきた「世界最高の製造業」は、もはやこれ以上、「世界最高」ではいられなくなった。この事実は、日本国民の精神世界に大きな影響を及ぼすだろう」と語った。
野口悠紀雄氏は「『超』整理法」の作者でもあり、経済学者ですが、かねてから自著「モノづくり幻想が日本経済をダメにする―変わる世界、変わらない日本」などで、モノづくりからの脱皮を主張されています。
金融工学、こんなに面白い」などで日本に金融工学を紹介した人でもあるのですが。

私が学生をしていた30年近く前には「経済のソフト化」とか「ソフトノミックス」(関連書籍)などと言われていたのですが、その後バブルが弾けたわけです。
で、またまた金融工学だなんだと言われた後、金融恐慌ですから、野口さんの言うことを真に受けている日本人ってどれぐらいいるんだろう。そんなことを引き合いに出す米国や韓国って、どうなんだろうと感じるのですが。

やはり、GM現代自動車を優位にしたいんだろうか。ま、それはそれでトヨタも気を引き締めなおしてさらなるモノづくりに励んで欲しいと思うのですが。
これって、平均的日本人?

P.S.
ホンダリコール、部品共用で不具合拡大か(YOMIURI ONLINE)
ホンダは10日までに日米などで10車種計約44万台をリコール(回収・無償修理)し、エアバッグの不具合を原因とする一連のリコール対象台数は合計で95万台を超えて同社としては過去2番目の多さとなった。
ちなみに私が8年間乗っているホンダ車は、これまでに数回リコールのため修理に持って行きました。だからといって、運転するのが不安だとかそういうのは全くありません。リコールの頻度は少ないに超したことはありませんが、リコールそのものに不安がる必要はない気がします。
個人的には2ヶ月に1回ぐらいリコールでも平気です。メーカーは費用的にたまったものではないでしょうが、販売店はお客との接点が持てていいんじゃないでしょうか。前掲の自動車評論家・松下氏も「明るいリコール」を薦めています。

参考
疑問に感じる ネット株取引(372log@姫路) - 4年前のブログですが、実態を伴わない投機が過熱すれば調整が働く。40数年生きているだけでも、その繰り返しが起きています。経済のサービス化はいいのですが、実態が伴うことが必要だし、モノにサービス精神を作りこむとか、モノを取り巻くサービスシステムの構築とか、やるべきことはいっぱいある気がします。モノvsサービスといった対立するものではありません。

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Posted by miki at 00:00│Comments(4)クルマ
この記事へのコメント
「リコール」運が良かったのか悪かったのかは分かりませんが、23年あまりで新車、中古車も含めて6台乗り継いできました。
メーカーで言うと、トヨタ 4台、スバル 1台、スズキ 1台です。

先ず初めに、私の意見はプリウスユーザーを含め多方面からの批判を受けるかもしれませんが、あえて書きます。

今回のプリウス等のハイブリッド車のブレーキ問題ですが、メディアが少し騒ぎ過ぎのようにも思います。
何処のテレビ局かは覚えてませんが、制動距離について言ってました。
その時は70センチ程の差が出ると言ってました。
あと、トヨタの記者会見では「感覚の問題」と言った事に対しても、問題発言と言ってました。
私が思うに、制動距離に関して言えば、同じ排気量で同等(ハイブリッド車は除き)の性能の車と比べた場合の差がどの位あるのかを調べないと意味がないと思います。
でないと、プリウス以外の車が全て危ないと言う事になるのではと思います。
実際に事故は起こっているようですが、有る程度性能を過信した部分もあるのではないでしょうか。
あと、感覚についてですが、私が初めてABS付きの車に乗って体感したABSの感覚なんですが、凄く違和感(不安な)がありました。
そう言う感覚と同じではと思います。
やはり慣れない感覚と言うのは不安になると思います。
私自身、初期のプリウスが発売された時に試乗に行きましたが、ブレーキを踏んだ時の独特の感覚にはビックリしました。
素直な感想を言えば、恐かったです。
絶対に乗らないと思いました。
そもそもAT自体が、あまり好きではないので余計です。

それと、どんな車にも言えると思いますが、有る程度、車の挙動を体で覚える事も大切ではないでしょうか、今の車は色んな意味で性能が良すぎると思います。
なので余計に性能に頼ってしまうのではないでしょうか?
Posted by ヒロ at 2010年02月14日 11:56
ヒロさん

コメントありがとうございます。

今乗っているクルマが初のABS付なのですが、説明書にABS付でないクルマより制動距離が伸びることがあると書いてあります。
別に違和感とかは感じませんが、最新テクノロジーについて知識は必要でしょうね。
(私が運転免許を取ったとき、ABSってたぶん無かったと思います)
Posted by miki at 2010年02月14日 21:10
ホンダとトヨタはハイブリッドのブレーキシステムで大きく違う選択をしました。
ホンダはエンジンブレーキの代わりとして。
トヨタは回生ブレーキとして、できるだけ「充電」する方向で、つまり燃費を伸ばす方向で。

カタログ値を見ればトヨタの方が燃費がいいんだから、プリウスに流れるもの致し方有りませんが「なぜ燃費がいいのか」を少しは考えた方がいいのかな、と。飛びつく前に。

回生ブレーキ自体はウン十年前から鉄道車両で利用されています。
別にプリウスで開発されたものでも有りませんし、技術的に未成熟なものでもなく、どちらかと言えば枯れた技術です。
ディスクブレーキ等々、鉄道から車へのダウンサイジング・技術転移が多数あるわけですが、その鉄道でも回生ブレーキと機械(エア)ブレーキに切り替えには癖が有ります。
尼崎脱線事故でも、事故直前オーバーラン多発させた当該運転士の「技術・慣れ」が問題視されましたが、厳格な資格を有する運転士ですら、いくら滑る鉄車輪とはいえ空転・滑走はする訳で、免許制度があるとはいえ、素人が多い「車」ではその癖の慣れも難しいのかな、と。

リコールものだったかどうかはさておき、滑走時の対処出来ない人は、普通の車でも事故を起こしやすいので、これを機に車を運転するのは控えた方が宜しいかと。

それがホントのエコですよ。
Posted by 不具合なのか慣れなのか at 2010年02月16日 00:48
不具合なのか慣れなのかさん

コメントありがとうございます。

なるほど。
リコール回収後も、今まで以上に慎重に運転したほうがいいよということでしょうか。

クルマが必要な人はいるので、クルマを利用できる範囲でのエコという意味では、構造的にもプリウスは最も燃費がいいということでしょう。

また、これだけ売れれば、教習所の車から何から、これが基準になっていくかもしれません。
Posted by miki at 2010年02月16日 07:46
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