2014年03月01日

どこを走るかは謎。神戸のLRT構想

神戸市

市長が替わったので、また調査するのですね。

神戸市一般会計0.4%減 14年度予算案、街の活性化重点(日本経済新聞)
市民や観光客が中心部と港を行き来しやすくするため、低床の次世代型路面電車(LRT)バス高速輸送システム(BRT)などの導入を検討する。採算面や道路の勾配などの調査費800万円を盛り込んだ。
採算が悪く、市民の負担になっている地下鉄海岸線のようにならないためにも、しっかり調査したほうがいいと思います。

神戸にLRTは導入できるか。路面電車復活の夢は楽しいけれど、どこに線路を敷くの?(タビリス)
神戸市はこれまでにもLRTの導入を検討しており、2007年には路面電車に見立てたバスを中心部で走らせ影響を調べる社会実験を実施しています。しかし、自動車交通や既存交通機関への影響、採算性などの課題もあり、進展はありませんでした。
LRTって、合理的に考えれば考えるほど、実現しない気がします。

LRTはイメージで語られるケースが多い。
鉄道の好きな人は、レールを列車が走っている音を聞くだけでうれしいんです。
その辺を走っているバスが電車に変わるわけですから、こんな夢みたいなことはありません。

だから熱く語るんです。でも、それはほとんどイメージだけ。バスよりLRTが優れることなんて大してありません。

神戸は南北交通が弱い。だから南北にLRTを引こうとするでしょうが、この場合、軌道を引くことのできる広い道路がほとんどありません。
また、急な坂道だとLRTが登りきれるかどうかはわかりません。

軌道を引いてしまってから、需要がなくなったといっても、路線変更も容易ではありません。バスのようにはいかない。

確かに広島富山など、路面電車やJRの廃線のためにレールがあったところにLRT風電車が走っていますが、近年、軌道のないところに新規に敷設した例は、国内ではないでしょう。
構想はするけど、進まない。なぜなら、コストの割にメリットがないからです。

もともとがそういうものなのに、軌道を引くような道路も少なく、坂道が急な神戸にLRTが実現するわけがありません。

せいぜいBRT風の巡回バスに落ち着くのではないでしょうか。

参考
地下鉄海岸線(wiki) - 開業前の輸送人員の予想は、開業年となる2001年度が8万人、2005年度が13万人とされていた。しかし、実績は2001年度が34,446人、2005年度が39,004人と、予測輸送人員の3割程度に留まっている。開業10周年となる2011年度も42,396人に留まっており、依然として乖離が大きい。(記事より)
シティーループ(神戸交通振興)
LRTを気軽に実現?広まるかBRT(372log@姫路)

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Posted by miki at 00:00Comments(0)鉄道