2010年12月13日

意外な人も「相続税100%」支持。注目が集まる?相続税

 森永卓郎 vs 竹中平蔵 ~相続税・法人税について(YouTube)

子ども手当の財源を求めてなのか、今度は相続税がターゲットになってきました。

相続税、最高55%に引き上げ=格差是正へ基礎控除も縮小-税調(時事ドットコム)
2011年度税制改正で、政府税制調査会が相続税の最高税率を現行の50%から55%に引き上げる方針を固めたことが11日、明らかになった。
世の中には55%どころか「相続税100%論」をいう人もいます。

「親の遺産のおかげで人生のスタートで有利に立てるのは公平じゃない」との観点から、「相続税100%」は魅力を持った響きがあります。「反世襲」に通じる清清しさすら感じます。
20年近く前、東京の大学で、財政論の教授が講義で「相続税100%論」を言っていたのを聴いてから、私もどこか頭の隅に残っていました。

かつて森永卓郎さんと竹中平蔵さんが相続税で議論してました。(上記YouTubeより)
森永「竹中さんいつも公平な条件で競争しようってたじゃないですか。なんで金持ちの息子だけがスタートラインで有利になんないといけないんですか」
竹中「それは違いますよ。だってそれは公平なんですよ。だって一生懸命働いた人に一生懸命所得が残って、そしてそれに対してですね、自分達の老後のためにもあるから、そしてそれを引き継ぐというのは、それは常識の範囲で。あなたみたいなこと言ったら相続税100%ですよ」
森永「私はそれでいいと思いますよ」
このやりとりでは、竹中さんが歯切れが悪く、相続税100%論もなるほどと感じてしまいます。

さらに、こんな人も相続税100%論。

ホリエモン独占インタビュー「僕が首相になっていたら」(ゆかしメディア)
「僕は相続税100%論者です。遺産は残すべきじゃないと思うし、その方がフェアーでしょ。中途半端は良くないので、0%か100%でいい。(ベーシックインカムのような)セーフティーネットを作った上で競争社会を作っていくわけだから、相続税は100%でもいいと思いますね。親の資産で食っている人がいるという批判が世の中にはあるわけじゃないですか」
中途半端が良くないというところがよく理解できませんが、自ら「相続税100%論者だ」とおっしゃってます。

私も、長い間そうだったのですが、・・。でも、これ見て、そんな夢想は吹っ飛びました。

相続税(Wikipedia)
シンガポールでは2008 年 2 月 15 日に相続税は廃止された。
「日本にいたら全部とられちゃうから」と、子どもと一緒にシンガポールに移住するお金持ちが増えて、日本が空洞化してしまう。
それでもいいじゃないかと言ったら、社会主義(または社会民主主義)者なんだろうけど、そこまでは許容できません。
100%といわず、50を55%に上げるだけでも、そうしたリスクはあるわけで、上記YouTubeのビデオの前段で、竹中さんはそういうことを念頭に世界の常識がどうだこうだと言っていたのかと思いました。

参考
高所得者に負担集中(日本経済新聞) - 借金が税収を上回る厳しい財政が続くなか、高所得者らに「増税」を集中的に求める格好で、経済の活力をそぐ恐れもある。(記事より) ← 確かに、時限的にやるとか工夫しないと、「アクセク働かなくてもほどほどでいいや」という空気が蔓延すると活力をそぐ恐れがありますね。
  

Posted by miki at 00:00Comments(6)政治