2010年03月15日

電化で高速化しない?小浜線。非電化でも高速化した姫新線

姫新線姫路-播磨高岡間)

電化すると何もかもが良くなるのかというと、そうでもないようです。
福井県小浜線では、電化したのに加速性能が落ちたり、最高速度が非電化時と変らなかったりするようです。

鉄道は単に電化すればいいわけじゃない(個人的に考えた交通論 など)
実際に電化された福井県の小浜線は電化費用を抑えるため電車の加速性能をわざと下げたり、制限速度が非電化時代と同じ25キロの区間があったりしているらしい。当然最高速度も非電化時代のまま。
また、兵庫県加古川線播但線も同じく電化はされたものの電車が4扉ロングシートという典型的な大都市通勤型の車両が多く導入されてしまった。非電化時代の気動車は2扉ながらも座席は縦向きの「クロスシート」とか「ボックスシート」などと呼ばれていたもので、それなりの乗り心地があったはずなのに。これでは大都市の通勤が地方に持ち込まれただけのように感じる。
小浜線について、正確なところはわからないので、表題には疑問符を付けました。
前掲のブログでは、加古川線や播但線の問題も挙げられていますね。

姫路に居ると、電化された、加古川線や播但線と、非電化の姫新線と、何がどう違ってどんなメリットがあるのか、いろいろ疑問に感じるのですが、同じようなことを考えるかたがいらっしゃるのですね。

こんな話もあります。

小浜線電化で計32億円寄付 電力3社が福井県に(47NEWS)
原発多数が集中立地する福井県が、同県を通るJR小浜線の電化事業に関し、電力会社3社から2000-02年度の3年間に、民間負担分の大半に当たる計約32億円の寄付を受けていたことが31日分かった。
電化して喜んでいるのは利用者なのか、それとも電力会社なのか?
などと考えてしまいます。

例えば山陽電車は、当初、関西電力の前身・宇治川電気の電鉄部として造られました。当時、電力需要があまりなく、そのために電車を走らせようと企画されたようです。

電力会社にとって、鉄道が電化するというのは大口需要ができて、喜ばしいこと。しかし、利用者にとっての利便性は、冷静に考えたほうがいいように思います。

かねてから書いているように、電化は電柱を立てまくり、電線を張り巡らせる景観破壊行為。最近は景気刺激策や観光、防災面からも電線地中化をいっそう進めようと政権の一部(亀井大臣等)が言ってるようですが、観光、防災面からも姫新線に電柱を立てまくる安易な電化には、慎重になるべきと思います。

参考
西明石‐東京、のぞみ7分短縮 JR西ダイヤ改正(神戸新聞) - 姫新線では列車の最高時速が85キロから100キロになり、1日の本数は姫路‐上月間で上下合わせて12本増。最大12分短縮された。(記事より)
姫新線を世界最先端にする秘訣(372log@姫路) - 播但線に続き、加古川線が電化になり1年が経ちました。さて、何かいいことがあったのでしょうか。利用者がぐんと増えたのでしょうか?(ブログより)
電化の前に(372log@姫路) - そもそも電化の意味って何なんだろう? という疑問があります。単純に、「高速化」なんでしょうか?ディーゼルで走ろうが、電気で走ろうが、大差ないのでは?というのが私の意見です。(ブログより)
  

Posted by miki at 00:00Comments(8)鉄道