2009年04月13日

高速道路無料化でETC不要に?問い合わせ相次ぐ民主党

山陽姫路西IC

民主党が緊急経済対策を発表しました。従来から主張していた高速道路無料化もはっきりと入っています。

民主党「生活・環境・未来のための緊急経済対策」(骨格)(民主党)
○高速道路無料化
首都高速阪神高速を除く高速道路料金を、原則無料化する。これにより、生活コストを引き下げ、また地域活性化を促進する。
高速道路の値下げが始まっていますが、対象車はETC搭載車だけ。そこで、民主党には、無料化になったらETCはどうなるのかという問い合わせが寄せられているようです。

高速料金の行方は? 無料化目指す民主党の憂鬱(毎日jp)
最近、民主党本部には、「今後、ETCはどうなるのか」「今、ETC車載器を買った方がいいのか」といった質問の電話が相次いでいるという。
これまでは、野党がどんな政策を打ち出しても現実味がないと見られていたが、「今度の衆院選で民主党が政権を獲得する可能性が高い」と受け止められている証左であり、うれしい悲鳴とも言えるだろう。
一方、多くの人が喜んでいるとはいえ、現在のETC装着車だけを対象にした割引制度は、さまざまな問題を抱えている。
ETCを着けていない人からは「不公平だ」との声が上がっている。国土交通省によると、ETCの利用率は3月19日現在、高速道路6社平均で77%に達しているが、自家用車の装着率はもっと低いと見られる。
ETC車載器のセットアップ、ETCカード発行などの際、国交省などの天下り先になっている「財団法人 道路システム高度化推進機構」(ORSE)に手数料が入る仕組みにも批判が集まっている。
ETCシステムが現実に存在する以上、民主党はETCシステムそのものの位置づけを明確にすべきだと思います。
それと、単に「上限1000円より無料のほうが安い」という論理ではなくて、一時的か根本的か、高速道路そのものの位置づけなど、意味合いの違いをはっきり説明すべきです。

森永卓郎さんはETCを使った高速道路料金の値下げを、国土交通省やETC推進派の陰謀ではないかと書いています。

複雑怪奇な平日の高速道路料金に隠された陰謀(SAFETY JAPAN)
国民のことを思って、高速道路料金の値下げをしてくれるなら、平日でも乗用車に限らず、一律に終日3割引とか4割引といった分かりやすい割引制度にしてもいいではないか。
(中略)
料金所を通過する車に対してのETCの普及率は7割を超えている。しかし、自動車全体に対する普及率は現在27%に過ぎない。つまり、4台に1台しか付いていない計算になる。理由は簡単なことで、高速道路をよく使う人はETCを付けているが、めったに使わない人はETCを取り付けていないというわけだ。
(中略)
従来からわたしが主張しているのは、高速道路は道路特定財源を使って無料化したほうがよいという意見だ。
確かにETCのような外部通信手段を備えた車が普及することは、交通システムを考える上で利点もあるでしょう。たとえ地方の高速道路から料金所が無くなったとしても、渋滞防止などの目的で一般幹線道路においてもさまざまな応用が考えられます。

ETCのような技術を、例え(一部を除く)高速道路で不要となっても、科学技術や経済産業の側面から決して無にはしないんだというメッセージも併せて発信する必要がある気がします。政権をとろうというなら、当然文部科学大臣や経済産業大臣にも誰かなるんでしょうからね。

もっと言えば、世界的に見れば高速道路で料金をとることは少数派なので、せっかくETCシステムを充実させても、大して輸出できない。つまり世界的な規模でのコストダウンが難しい。
せっかく日本の高い技術で自動車の外部通信技術を持っているんだから、世界中に輸出できるようなものに技術応用する必要がある気がします。

参考
高速道路 ETC車上限料金制 VS 無料化(372log@姫路)

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Posted by miki at 00:00Comments(3)クルマ