2009年01月23日

新自由主義的構造改革路線との決別。民主も軸を鮮明に!



なんとなく、与党のほうは方向性が見えてきたのかなという気がします。

日本社会に拡大する「反新自由主義」(上)(朝鮮日報)
麻生太郎首相は26日に予定されている国会の施政方針演説で、小泉純一郎元首相による新自由主義的構造改革路線との決別を公式に宣言する予定だ。麻生首相の演説原稿には、「市場に任せればすべてがうまくいくわけではない」「大きな政府か小さな政府かという議論では片付けられない」などの文言が入っているという。
つまり、これまでの新自由主義的な構造改革路線を止め、中福祉中負担を維持するために増税をする。これはこれで1つの方向です。

例えば、可能な限り市場原理を導入して経済のパイを大きくすることにより税金を低く抑えるというのも1つの方向ですが、これを否定すれば、消費税増税も説明がつきますからね。

一方の民主党は、どういう旗を立てるのか興味津々です。

政治決戦の年 民主は転換を担えるか(1月19日)(北海道新聞)
麻生太郎首相は制度維持に向け「中福祉・中負担」を掲げ、消費税引き上げを提示した。
民主党はどんな代案を用意するのか。行政の無駄を省き財源を捻出(ねんしゅつ)するというだけでは説得力に欠ける。
(中略)
活動方針は「政治・行政の仕組みを変え、新しい生活をつくる」とうたった。閉塞(へいそく)状況を打ち破ろうとする意欲と受け止めたい。
ただ「新しい生活」とはいかなるものか。国民の最も知りたい部分が見えてこない。
民主党が骨太の旗を立てることができれば、日本の方向性を国民が選択できる素晴らしい衆議院選挙ができそうな気がします。

野党だからといって、与党の上げ足取りや、こざかしい地方での餌巻きみたいなことをするんじゃなくて、ここはひとつ、自民党の方向性に対抗できる骨太の旗を立ててもらいたいものです。

参考
市場原理主義の転換点(372log@姫路)
日本社会に拡大する「反新自由主義」(下) - 小泉改革路線に大きな影響を及ぼした、三菱UFJリサーチ&コンサルティング中谷巌理事長(65)のざんげ録といわれる『資本主義はなぜ自壊したのか』が、1カ月で10万部以上も売れた。これも新自由主義に対する反動の動きととらえられている。この本は自らが叫んできた米国式資本自由主義からの転向を宣言するという内容だ。(記事より)
「資本主義はなぜ自壊したのか?」(中谷巌コラム) - グローバル資本主義は巨大なバブル崩壊を招来し、世界経済に多大の損害を与えたし、平等社会を誇っていた日本もいつの間にかアメリカに次ぐ世界第2位の「貧困大国」になってしまった。そのほかにも、医療難民の発生、異常犯罪の頻発、食品偽装など、日本の「安心・安全」が損なわれ、人の心も荒んできたように見える。これを放っておいてよいのかという問題意識である。
新自由主義的改革においては、「個人の自由」を「公共の利益」に優先させ、あとは小さな政府の下、「市場にお任せ」すれば経済活性化が可能になるという考え方をとるが、それが上記のようなさまざまな副作用を生んでしまった。したがって、「改革」は必要だが、それはなんでも市場に任せておけばうまくいくといった新自由主義的な発想に基づく「改革」ではなく、日本のよき文化的伝統や社会の温かさ、「安心・安全」社会を維持し、それらにさらに磨きをかけることができるような、日本人が「幸せ」になれる「改革」こそ必要であると考えたわけである。(記事より)
経済学を何のために学ぶのか?(372log@姫路) - 中谷巌さんの話題。当時、新自由主義の旗を振ったこと自体は誤りとまでは言えないと思うんですがね。

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Posted by miki at 00:00Comments(0)政治