2008年12月06日

SED特許訴訟が決着。事業化への障害なし



かねて、東芝姫路工場で量産化の計画があったSEDパネルですが、事業化の障害になっていた特許問題が終結した模様です。

キヤノンのSED関連特許訴訟が決着 -「事業化時期は未定」も研究開発を継続(AV Watch)
キヤノン株式会社とApplied Nanotech Holdings(APNT)との間で争われていたSED関連特許訴訟が終結した。
(中略)
「事業化に向け、大きな障害はなくなった」としながらも、SEDの事業化についての時期については、従来から変更なく「現時点では未定」としている。株式会社SEDでは引き続き、事業化に向けた研究開発を続けているという。
市場環境面で課題はあるものの、今後、行方が期待されるところです。

一方で、いまキヤノン、東芝と言えば大量人員削減の話題。

キヤノン・東芝:大量人員削減 県内で1500人失業の恐れ /大分(毎日jp)

派遣切り急増 経営が安易すぎないか(東京新聞)
キヤノンは子会社の請負社員を一月末までに約千二百人、東芝も三月末までに約五百人の派遣・期間従業員を解雇する。キヤノンの御手洗冨士夫会長は日本経団連会長を、東芝の岡村正会長は日本商工会議所会頭をそれぞれ務めている。経済界トップの両社が真っ先に解雇では理解に苦しむ。
キヤノン、雇用削減断行で企業イメージ急悪化=北浜流一郎(サーチナ)
キヤノンは2兆9000億円もの剰余金を溜め込んでいる。借入金が262億円ほどあるものの、実質的には無借金経営と言ってよい。
それが他社に先駆けるようにして末端で働く非正社員たちの首を一斉に切る。その人数は実に1100人に及ぶのだ。溜め込んだ2兆9000億円を少しぐらい雇用確保に使ってもいいのではないか。
資本主義社会主義に勝利したわけではなく、修正資本主義などと言って、社会主義の良いところを取り入れることによって、資本主義の弱点を克服したのです。むき出しの資本主義など、結局誰のためにもなりません。

これまで、国際的競争、グローバルスタンダードを言い訳に、リストラ断行が評価される局面もあったのでしょうが、米国の金融危機を背景に世界基準すら見直されつつあります。企業にとっても、リストラはイメージ悪化と捉えられる可能性が大いにあります。

事例を豊富に紹介『CSR時代の社会貢献活動』を読んで(Jan Jan)
経団連でも「社会貢献とは、自発的に社会の課題に取り組み、直接の対価を求めることなく、資源や専門能力を投入し、その解決に貢献すること」と素晴らしい共通認識を持っているようだ。
(中略)
もともと素晴らしい日本人。ただ高度成長期やバブル期に忘れていただけなのかもしれない。この本にもそうした反省を踏まえてという話は書かれていなかったと思うが。現場で担当する人たちにも「心清く」活動してもらえるように経営者が指導してもらいたいものである。
法律を守れないのは論外としても、自発的に社会貢献する姿勢が見られない企業はいずれ無くなるし、少なくとも日本ではやっていけない。それは「素晴らしい日本人」と看做されないから。

また、世界的に見ても、「日本人は素晴らしい」「○○という企業は素晴らしい」という名声こそが、日本ブランド、○○ブランドとして高く評価されるはずです。法律ぎりぎりの素晴らしくない行動をしていれば、ブランドが失墜してしまいかねません。

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Posted by miki at 08:44Comments(2)企業