2008年02月25日

姫路を鉄道マニアの聖地に

緑の相談所(旧手柄山駅)(姫路市西延末

手柄山の緑の相談所(旧手柄山駅)に眠る姫路モノレールを一般公開する構想が浮上してきました。

モノレール“雄姿”再び 高度成長期 姫路で8年活躍(YOMIURI ONLINE)
姫路市で高度成長期の1966年に開業し、わずか8年で運転を取りやめた市営モノレールの車両が、同市西延末の旧手柄山駅舎で眠り続けている。鳴り物入りでデビューし、日本海側まで延伸する構想もあった当時の新交通。夢はついえたが、市は2008年度以降、隣接施設の改修に合わせて、車両を守り続けてきた旧駅舎を整備し、3年後をめどに、当時そのままの“雄姿”を公開する方針だ。

現在は鉄道ブーム。とくに廃線マニアにとっては垂涎の的で、公開すれば聖地になるのではとの声も。

「姫路モノレール」一般公開へ 巨大なお荷物、一転、鉄道マニアの聖地に(MSN産経ニュース)
改修が決まった旧手柄山駅舎は鉄筋コンクリート3階建てで、昭和39年に完成。廃止後は駅舎2、3階部分を園芸技術の研修等施設「緑の相談所」として再利用しているが、1階には駅プラットホームや車両整備スペース、4両のモノレール車両などが当時のま保管されている。廃止とともに撤去される予定だったが、莫大(ばくだい)な費用がかかるため取り壊されず、“巨大なお荷物”として残された。
しかし、廃止後も鉄道マニアや写真家らの間で根強い人気があり、モノレール車両の見学を望む声は今も多いというが、市は現在、施設の老朽化など安全上の理由から公開していない。

市内には駅舎だけでなく、高架橋もところどころ残されています。巨額の撤去費用が必要なためです。

“夢の跡”に再び脚光 姫路モノレール公開へ(神戸新聞)
市の中心部には今もモノレールの高架橋の多くが放置されたままで、全面撤去には約二十億円がかかるとされている。

市議会の中には、いい加減撤去したらどうだという声もあるみたいです。松下に100億円の補助金をポンと払えるぐらいなので、無理すれば20億円出せなくもないのでしょうが、無理に壊さずにそのうちの数%の予算で、危なくない程度に補修や清掃などのメンテナンスをしていったほうがいい気がします。

モノレールが高度成長期の姫路の一側面を記す、生き証人であることは間違いありません。名所・旧跡扱いにして、高架橋の根元付近に、観光客のために説明板ぐらいは今すぐ設置すべきでしょうね。

10年放置したらゴミ扱い。20年放置したら気にならなくなり、30年放置したら遺跡扱い。姫路モノレールの高架橋も、そろそろ遺跡の仲間入りです。

P.S.
坂村健さんが東京大学総合研究博物館にいらっしゃった時に聴いた話ですが、イギリスの大英博物館は、日常生活で庶民が使うなんでもない家具や机を、どんどん倉庫に保管しているそうです。これらのモノが50年経つと、当時の庶民の生活を知る重要なグッズに「成長」してくれるとか。日本で、そんなこと真面目に取り組んでる人がいるかどうかわかりませんが、姫路には「昭和レトロ」が放置されてることが多く、そろそろ価値が出始めてくる頃。何でもかんでも壊さないようにしないといけません。

参考
姫路モノレール(YouTube)
蘇る姫路モノレール(nmtalks) - 実現すれば過去に例を見ない鉄道遺跡の発掘ということになります。(ブログより)
姫路モノレール復活!(姫路・バー・ブログ) - やるな! 姫路市。 そうなれば、相当の集客も見込めると思います。(ブログより)
「お荷物」も「宝」に!?(TORUOTAのポジティブライフで行こう!) - 考えてみれば、東京モノレールの開業当時の車両って、既に廃車されているという事で、それだけに開業当時のままで保管されている姫路モノレールは大変貴重なものではないかと思います。(ブログより)
姫路モノレールの車両が一般公開!?(編集中記) - どういう形で公開されるのかよく分かりませんが、何としてでも見に行きたいです。(ブログより)
「姫路モノレール」一般公開へ。(こだま467号の鉄道撮影記) - 私の出身地である兵庫県の話題ですが、昨日ニュースで見たら「姫路モノレールが一般公開へ」とインターネットの記事で見てびっくり!(ブログより)
本当に「来ている」鉄道ブーム(YOMIURI ONLINE)
もう一つの遺産。姫路モノレール(ひめナビブログ)
観光名所「モノレール遺跡」(ひめナビブログ)
姫路モノレールを展示しよう(ひめナビブログ)

← 1日1回クリックして頂けるとRankが上がります
  

Posted by miki at 00:00Comments(42)鉄道