2007年09月03日

西日本一体となって、日韓トンネルを推進しよう

ユーロスター

イギリスと大陸を結ぶユーロスターが再来月高速化されます。イギリスで高速新線の建設が進んでいて、全線開通するからです。
ロンドン-パリ間が2時間15分に短縮されますから、ロンドンからパリのディズニーランドへ日帰りで遊びに行くのも余裕ができるでしょうね。

ユーロスターはドーバー海峡の海底にある英仏海底トンネルを通っているのですが、この完成がいまから13年前。それまで、イギリスはヨーロッパの高速鉄道網に参加してなかったのですが、今後ますますヨーロッパ鉄道網のなかでロンドンの占める割合が増えて行くような気がします。

一方、同様にアジアで孤立しているのが日本。しかし、大陸と日本の間にトンネルを掘って鉄道を走らせようという計画は戦前からありました。

日韓新幹線 博多-釜山
関門トンネルの開通が近くなった1939~40年頃、鉄道省内では、次はどこに海底トンネルを建設しようかという話題がなされるようになった。
帝国議会においても、日韓トンネル経由の鉄道建設が具体的に取り上げられた。
そして、壱岐対馬やその他の島でボーリングが行われたり、海峡では弾性波による地質調査が行われるようになった。

現在では自民党夢実現21世紀会議(議長は、福岡県選出国会議員の麻生太郎幹事長)で実現に向けた政策提言が行われているとのこと。
これだけ航空機が発達したご時勢に、10兆円の建設コストに見合う効果があるのかといった慎重論もあるようですが、日本側で反対している人は、首都圏に住む人が多いのではないかと予想します。
鉄道と航空機の比較で言えば、距離が遠いほど航空機が有利になるので、東京-釜山間より博多-釜山間のほうがずっと日韓トンネルの効果がでます。博多ほどではなくても姫路-釜山が直通になれば、姫路だって大いに効果が期待できます。
何せ姫路-博多は2時間ちょっと。つまり、ロンドン-パリ間程度の距離です。
博多-釜山が1時間になれば、姫路から東京に行くのも釜山に行くのも変わらなくなります。

大阪財界あたりになると、現在は関西空港の便数確保ぐらいにしか興味がない視野狭窄状態に陥っていますが、姫路から西日本一体にかけた地域が団結すれば、日韓トンネル推進の大きな力になれるのではないでしょうか。
姫路市も鳥取岡山とだけ連携するのではなく、西日本一体を構想するような提言をする必要があります。

日韓トンネルを推進する一つの道として、国家プロジェクトではなく民間で進めるという方法もあります。

欧州200年の夢をわずか8年で実現させた英仏海峡トンネルプロジェクト
英仏海峡トンネルをめぐっては、過去にも再三に渡って政治的な中断が起きていた。こうしたことを防ぐため、英仏両政府による直接財政支援は仰がず、トンネル建設工事の巨額の事業費(88億ポンド、約2兆円、邦銀38行が融資に参加)は全て国際金融機関による民間資金だけで賄う方式が採用された。

民間で進めたがゆえに、英仏海峡トンネルはわずか8年間の工期で完成。このトンネルの掘削工事には、播磨に多くの事業所をもつ川崎重工業が参加していました。世界一トンネル掘るのが上手なのが日本なのです。

参考
再び活気帯びる「韓日海底トンネル」建設論(上)(朝鮮日報)
再び活気帯びる「韓日海底トンネル」建設論(下)(朝鮮日報) - 釜山大都市工学科の鄭憲永(チョン・ホンヨン)教授(50)は「海底トンネルが建設されれば、釜山を中心とした韓国東南圏と日本の九州地域が韓日海峡経済圏を形成する可能性が高い」との見方を示した。(記事より) トンネルに近い地域ほど恩恵を受けるという見方は韓国側も同じ。首都圏のマスコミが効果を疑問視するのも当然です。
日韓海底トンネル実現を 超党派議連、3月発足へ(MSN産経ニュース)(08.02.16追記)

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Posted by miki at 00:00Comments(0)鉄道