2006年09月15日

六本木のホリエモンより、鯖江の秀まるお

 秀丸エディタ(Ver.6.00)

パソコン歴25年と長いので、パソコンの話をすると昔話とか歴史みたいな話になりがちです。

Windows95というのは、1995年に発売されたのですが、その前に、Windows3.1というのがありました。どんなOSかというと、正直、「Windows95と大差ない」ほど良くできたOSでした。
エクスプローラーの代わりに「ファイルマネージャー」というソフトが付いていたし、何でもGUIで操作できました。「インターネットカメレオン」(TCP/IP)と、ネットスケープナビゲーターを買えば、インターネットもできました。
しかし、当時一部のパソコン好きは、GUIではなく、CUIMS-DOSに拘り続け、Windowsを軽視していました。テキストエディタを愛好した多くのユーザーは、Windowsへの移行が遅れたように思います。当時、MS-DOSユーザーは、MifesVZエディタを愛用していました。

そしてWindowsには現在と大差ない機能のメモ帳ソフト(notepad)が無料で添付されていましたが、このメモ帳の機能に飽きたらず、Windowsでもっと使いやすいテキストエディタを開発しようという勢力の先頭に立ったのが、秀まるおこと斉藤秀夫氏です。
斉藤さんは、東京で大手コンピュータメーカーに勤務していましたが、プログラムをつくる仕事でなかったため、趣味として自宅でプログラムを作っていました。当時、趣味で作ったプログラムがパソコン通信等でフリーソフトとして公開され、一部のソフトはシェアウェアとなり有名になりましたが、斉藤さんがつくったテキストエディタ・秀丸エディタは、その中でも最も有名なソフトでしょう。

斉藤さんはその後、出身地の福井県鯖江市に帰り、サイトー企画を設立。鶴亀メール(現在は秀丸メール)などを開発しています。

秀丸エディタの作者からいただいたマウスとキーボード(矢沢久雄のソフトウエア芸人の部屋)より
Q:東京へ進出しようと思わないのですか?
A:思いません。ここでも不自由はないし、東京はコストパフォーマンスが悪いから。
(中略)
ユーザーから、「こんなに丁寧なサポートをしてくれるシェアウエア作者はいない」と言われるほどだそうだ。製品のサポートだけでなく、どんなことでも頼まれたら断れない性格なので、町内会の行事にも積極的に参加しているとのこと

斉藤さんの性格が出ています。ホリエモンとは対照的に、生み出した製品の種類は少ないんだけれど、現在も秀丸メールは自身でサポートされているようです。

いろいろ試すんですが、やっぱりエディタは秀丸エディタ、メールは秀丸メールが最高です。似たような機能を持つソフトはフリーでもたくさん出てきています。しかし機能とか、具体的に「これ」というわけでなく、良質なスポーティーカーを運転しているような、感覚的な差です。それはちょっとした差なんですが、使い続けていると結構大きな差になる気がしています。

ちなみに品質面では、世界一の巨大ソフトウェアメーカーの何倍も信頼しています。個人の力って、すごいです。

P.S.
秀丸エディタが昨日バージョン6.00に上がりました。

Windows3.1版の秀丸エディタは、いまだにこちらからダウンロードできます。すごい。

参考
秀丸(IT好きな男のぼやき) - さくらエディタと比較して、色々細かい違いがある。わかる気がします。大きな違いではないのですが、わずかな違いが結構効いてくるんです。私はこのさくらエディタやK2 Editorも使いましたが、秀丸エディタとは、やはり差があります。ちょっとずつですが。
【斉藤 秀夫 さん】 3/21ゲスト(全開!福井あばさけビジネス道)

← 1日1回クリックして頂けるとRankが上がります  

Posted by miki at 01:26Comments(1)IT