2005年06月09日
播州弁かるたを斬る
播州弁かるたというのが販売されてますが、「聞いたこともないぞ、そんな言葉」というのもあるので、ちょっとコメントしてみたいと思います。
ただ、播州弁といっても地域によりさまざまだと思いますので、私の生まれ育った環境を書いておきます。
生まれは荒川校区、父親・祖父も同じで母親は太子町。祖母は高岡校区です。
播州弁かるた第1回 より
■ 一番は、 姫路城やで ぜっぺ来て
「ぜっぺ」は、「是非」の意。是非の促音である「ぜっぴ」の訛り。
聞いたことありません。「ぜったい来て」としか・・。
■ ロープウェイで 書写へ行ったん せんどぶり
「せんどぶり」は、「久しぶり」の意。「先度」は、先頃、この間、先だっての意で、今度に対して、先度という。「ぶり」「振り」は、それだけの時間が経過した意を表す。
自分では決して言いませんが、今でもよく聞きますね。
■ 浜っ子の やっさかち合う 灘祭り
「やっさ」は、「屋台」の意。屋台は主に播州地方が盛んだが、四国でも香川県の瀬戸内(予讃(よさん)線沿い)にその歴史がある。
屋台のことは「やったい」と言ってました。「やっさ」は聞いたこともありません。でも屋台を担ぐときに「よ〜いやさ」と言いますから、「やっさ」というのも関係はあるんだろうなとは理解できます。
■ 二刀流 武蔵いかめい 男振り
「いかめい」は、「うらやましい」の意。平安末期では「きびしい」の意であったが、意味の変化と時代の変化に伴い、語形が変化して「うらやましい」になった。「いかめしい」が素材になっており、動詞では「いかめがる」「いかみがる」となる。他人を妬む「へんねし」より、「へんねしい」という所もある。
母親が「へんねしい」と言いますね。「いかめい」は聞きません。
■ 本徳寺 おときよばれて ごっとーはん〜
「ごっとさん」は、「ご馳走さん」の意。「馳走」とは走り廻ること。客をもてなす用意に走り廻ることの意味から、もてなし、ふるまいの意味になり、そのための料理を意味するようになった。従って心からもてなしてくれた相手に対して「ご馳走さま」と言うのが感謝の表現。「呼ぶ」(招かれる。特に馳走に預かる)ことから、「呼ばれてオオキニ」という所もある。
「ごっとさん」ではなく、「ごっつぉさん」は聞きますね。「呼ばれてオオキニ」も聞きます。
■ べっちょない 軍師官兵衛 勝ちいくさ
「べっちょない」は、「別条ない」の意。別条とは、外と変わった事柄、有様のこと。「大事無い」の転じた「ダンナイ」や、「ラクじゃ」という所もある。
「べっちょない」はよく聞きます。決して言いませんが。
■ 泥仏(どろぼとけ) めんめの顔やと 公照(こうしょう)さん
「めんめ」は、「各自」の意。「画面」の変化した「銘銘」より、「メンメン」とも言う。対等または目下の多くの相手に呼びかけるのに用いる。
聞いたことありません。
とりあえず、今日はこんなところです。使う使わないは、住んでる(住んでた)ところによって、かなり差があるのではないかと想像します。
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