2005年01月03日

デフレ時代と中心市街地

年々地価は下がり、人通りが減少する姫路駅前

姫路の商業地価が下がったと一喜一憂するマスコミの記事を見て、アホかと思う私の意識の根底に、藻谷浩介さんの意見が影響しているように思います。

藻谷さんは、全国にある全ての市町村(3村除く)を自分の目で見て回っていらっしゃいます。以下は、藻谷語録です。
「市街地にとっては、地価が高どまりする方が痛いのじゃないか」
「市街地というのは、だいたい日本全国どこでも停滞ないし衰退しているんです。」
「いまどき、SC(ショッピングセンター)の中のにぎわいなら人口数万人のまちでもあるのですが、市街地がにぎわってるなんていう都会のような現象は、そうそうあるものではない。」
「多くの町が、郊外に負けたから、大型店のせいだから、うちはだめだだめだと人のせいにしているんですが、本当は客の数%、消費の1割でもいいから呼び戻していれば、にぎわいは出せる。」
「よく町の中ににぎわいを取り戻すために核店舗を、とかいいますけれども、ご存じのとおり、核店舗だけでにぎわいが戻るということは、これだけ大型店の増えた今の時代にはもうないです。」
「高度利用=容積率フル利用 という常識を考え直さなければなりません。現場を歩いている私からみれば空想の世界に浸っているとしか思えない、東京の本当の都心ならいざしらず」
「2割、3割の物好きを町の中に住まわせる、さらに少ない物好きに町の中で商売をさせる」

下記のサイトから全文が読めます。
第173回都市経営フォーラム・デフレ時代と中心市街地

かなり以前になりますが、このURLをある姫路市会議員のかたに紹介したところ、ずいぶん感心されてました。

私が特に感じるのは、姫路は東京でも神戸でもなく、一地方都市だと言う認識の大事さです。東京のまちづくりの情報も神戸のまちづくりの情報も、真に受けてはいけない。また90%以上東京に集中してしまったマスコミの情報は、基本的に東京人の価値観で組み立てられているということです。
地方には地方共通の構造と各土地の事情があります。それは、往々にして東京とは正反対の場合があります。

勘違い事例? 小田原駅東口に市が30階建てビル計画

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Posted by miki at 02:38Comments(0)社会