2004年10月10日

適者生存



最近、何とはなしに頭をよぎる言葉が「適者生存」です。
現在、大リーグで活躍している長谷川投手は、地元、東洋大姫路高の出身ということもあり、以前から注目していたのですが、今でも忘れないコメントがあります。

彼がプロ野球のドラフト選択会議の前に、オリックスを希望したことです。当時は巨人や阪神に入りたいという選手はいましたが、敢えてパリーグを希望する選手はほとんどいませんでした。(ていうか、そもそもそんな選手がいないからドラフト会議ができたのでした)

彼がオリックスを希望した理由がまた珍しくて、「球団の選択は、一般の学生が就職活動するように企業研究して決めました」とか。

私だって、就職活動の時は企業研究をしましたから、気持ちはわかるけど、まさかドラフト指名を受けるような選手がそんなことを言うなんて、思いもしなかったから、びっくりしたのです。

しかし、彼の著書、 「適者生存」(幻冬舎文庫) を読むと、彼がいかに自分の欠点に目を向け、環境に適用させようと努力しているかに驚かされ、その独自の発想力から、発言の独自性も理解できた気がしました。

彼は加古川生まれで東洋大姫路高の出身ですが、同校での野球漬けの生活は大変苦痛だったそうです。しかし、大学に進学し、中尾監督に出会って救われた。得るものが大きかったと。また、この時のキャッチャーが古田選手だったとか。

いぶし銀がイチローだとしたら、長谷川は黒光りしていて、普通の人には気づかない赤外線を放っているような渋さがあります。例えは悪いが、ゴキブリは古代から生き続けているそうですが、そういう強さを感じます。

近年は、IT革命や規制緩和など、社会のさまざまな環境がどんどん変化します。ごく当たり前のことですが、環境が変化すれば、その環境にいかに対応していくかが生存には必須です。

ついつい過去のしがらみに囚われて、自分の限界を勝手につくったり、固定観念で縛ったりしがちですが、環境の変化にうまく対応していく適応力が、いまとても求められるような気がしてなりません。

P.S.
あるサイトで、「ライバルは?」と聞かれ、彼は「ビルゲイツ」と答えていました。まだまだいろいろやりたいビジネスがあるみたいです。  

Posted by miki at 23:25Comments(0)スポーツ