2015年08月09日

地方から都会移住、都会から地方移住の経済理論



少子化の大きな要因は、出生率の低い東京に若者が流出し、子どもを産まないこと。
ではなぜ、若者が東京に流出するのか。
1つの要因は、高学歴化。大学進学率が5割を超えていること。

『「東京」に出る若者たち』は、地方創生問題を考える入門書(SPQR.jp)によると、

1 高学歴者ほど、地方・地元で暮らし続ける率が低い。
2 都市は地方より賃金水準が高い。(年45.6万円)
3 高卒者の賃金水準は、都市と地方で大きく異ならない。(年20.7万円)

つまり、高学歴者は経済的メリット(期待効用)が大きいので、都市に出やすい。
高学歴化すれば都市に出る若者が増え、現在、まさに若者が都市に出ているというわけです。

こんなイメージ
期待効用 = (期待賃金(都市)×就業確率(都市))
        - (期待賃金(地方)×就業確率(地方))
期待効用(高学歴者) > 期待効用(高卒者)

一方、都市では地方移住が話題になっています。
何で?

地方から都市への移住は経済的利益の追求だが、都市から地方への移住は自己内利益の追求だ(SPQR.jp)によれば、

自己内利益 = 年収・昇進から得られる満足感
          - 必要経費(肉体的・時間的労力や精神的苦痛)
自己内利益(地方) > 自己内利益(都市)

例として、数千万円の年俸で雇われるマネジャー職になっても、寝ている時間以外のすべてを仕事に捧げたりしては、自己内利益は赤字になるとしています。
実際地元のほうが、通勤時間や通勤負担(クルマが使える等)、旧知が多い、住居費が安いなど、必要経費の低さは感じられます。
私の場合、通勤時間はバス+徒歩で15分程度。

「地方移住」を「サラリーマンやめて有機農業始めたい」みたいな特殊で勢いだけの話に終わらせるんじゃなくて、構造として社会が認識していかないと、続かない気がします。

参考
著しく低い首都圏の出生率(372log@姫路)
地方への機能移転で出生率向上(372log@姫路)
1万円預けると5千円しか返さない銀行(372log@姫路)
学生も高齢者も、じっくり地方を眺めてみよう(372log@姫路)
「構造的脱出志向」から「積極的地元志向」への転換(372log@姫路) - こちらは積極的地元志向という「意識」を分析。

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この記事へのコメント
姫路は大学にいった子が働くとこがないからねぇ
Posted by sage at 2015年08月11日 03:15
実態もそういう側面はあるでしょうが、(職の)情報も貧弱だしね。
Posted by miki at 2015年08月12日 00:05
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