2014年06月02日

平坦地を求めて、山を下りる人々

阪神電車

阪神間は、大阪のベッドタウンとして一定の評価を得ています。
なかでも海岸沿いを走る阪神電車より、北側を走るJR、さらに山側を走る阪急というように、高台の眺めのよい沿線のほうが人気がありました。

でも最近は異なる傾向があるのだそうです。

不動産絶望未来: これからの住宅購入は「時間地価」で探せ!
阪神間では山側から阪急、JR、阪神の順に鉄道が走り、住宅地としての序列もそれにならっていたが、芦屋周辺では高齢化でそれが崩れかけているという。平地を走る阪神沿線が見直され、マンションの人気が上昇しているからだ。
眺めがいいのも若いうちはいいけど、高齢化するとそれよりも優先するものがあるということでしょう。

須磨区が消滅する?人口減少問題に取り組む有識者会議を神戸市が設置へ(MSN産経ニュース)
研究機関、日本創成会議が発表した人口試算結果で「消滅可能性都市」に須磨区が含まれた神戸市は、市内の人口減少問題について議論する有識者会議を6月に設置すると発表した。
須磨区は須磨海岸付近の本区と、1960年代以降に開発された北須磨に分かれ、開発された北須磨の人口が区全体の6割にも達します。
東京・多摩大阪・千里など、大都市圏の各地で問題になっているニュータウンの高齢化問題が、須磨区を直撃しています。

若者呼び込める街に オールドタウン化(YOMIURI ONLINE)
乗用車を持たないお年寄りには団地内の坂道はきつく、移動は1時間に1~2本の市バスに頼る。
(中略)
市のニュータウン開発が本格化したのは60年代。六甲山を削り、生じた土砂を運んで海上を埋め立てた手法は「山、海へ行く」の合言葉で全国的に注目された。
もともと山を切り開いているので、どうしても坂が多くなるのが高齢者に負担になります。

神奈川県横須賀市では、高齢者に不向きな住宅でも大学生に住まわせようとのアイデアも。

空き家対策 悩む坂の街(朝日新聞デジタル)
平野が少ない横須賀市内には、汐入地区のように「谷戸」と呼ばれる山あいの集落が49カ所あり、住民の高齢化とともに空き家が増えている。大学生への家賃補助は、階段を苦にしない若い世代を呼び込むモデル事業だ。
(中略)
「谷戸の人口が増えれば、水道工事や急傾斜地の防災対策などの費用が増え効率が悪い」。議会では政策効果に疑問の声があがり、谷戸から平地への住み替えに力点を置くべきだとの意見が上回った。
ところが、その後市議会では平地への住み替えに力点をおくべきとの流れ。

神戸市もコンパクトシティを掲げていることもあり、既存ニュータウンの整理(取捨選択)を進める流れになる気がします。

参考
【都市】ニュータウンの住環境と高齢化(Suburban Way Of Life) - 千里ニュータウンを含め日本のニュータウン、およびニュータウンを構成する団地が 急な坂が多いところに位置している。(ブログより)
売却したくても買い手いない 役割終えた「ニュータウン」(zakzak)
斜面都市の憂鬱(372log@姫路)
地方が「消滅」し、東京も行き詰まる?(372log@姫路)

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Posted by miki at 01:02│Comments(0)社会
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