2013年04月20日

姫路から和田山以遠まで電車を走らせる方法

特急はまかぜ

播但線は不憫な路線。

せっかく姫路-寺前間が電化したのに、寺前-和田山間が非電化のまま。
寺前-和田山間には、生野トンネルのような小断面のトンネルがあり電化が困難なのだそうです。(参考

おかげで姫路から和田山方面への特急は、今も昔もディーゼルのまま。
普通列車に至っては、一部電化の影響で直通列車がなくなり、必ず寺前乗換え必須になりました。

「電車」を電池で走らせる、架線があるのになぜ?(スマートグリッド)
完全に電化されている地域とは異なり、九州では利用者が少ない区間を中心に、非電化区間や、電化区間と非電化区間が混在する路線が多数残っている。特に問題となるのが、非電化区間と電化区間が混在している路線だ。
蓄電池電車を活用すれば、区間が混在している路線であっても、直通運転が可能になる。
(中略)
金銭的なメリットも大きい。エネルギーコストがまず下がる。軽油から電力に置き換えることで、エネルギー消費量は原油換算で2割削減できる見込みだ。さらにメンテナンスに手間が掛かる機械部品がディーゼルカーよりも減るため、燃料コストと検査コストを合わせた運行コストは半減するという。
JR東日本JR九州が取り組んでいる蓄電池電車は、パンタグラフがついていて、電化区間では通常の電車として走り、駅に停車中に充電。非電化区間では蓄電で走行するといいます。

寺前停車中に充電すれば、和田山まで架線がなくても電車が走れるというわけです。
「運行コストが半減」というのはJR西日本にもメリットがあるので、実現性もなくはない気がします。

P.S.
ちなみにJR西日本が蓄電池電車を計画しているという話は知りません。

参考
ディーゼル列車の次世代型、蓄電池電車が試験走行(サンスポ) - 10分の充電で約30キロ走る予定で、香椎線や筑豊線での実用化を目指す。交流電化方式の蓄電池電車は世界初という。直流電化方式は、JR東日本が約1年後の実用化を目指している。(記事より)

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Posted by miki at 00:51│Comments(9)鉄道
この記事へのコメント
レールから供給できればいいのにね
危ないのかな
Posted by にぃと at 2013年04月20日 07:10
地下鉄はレールの脇に電力供給線を引いてとってるところもあるみたいですね。
踏切があるような箇所は危険でしょうが、特定のトンネル区間だけならいけるかもしれません。
Posted by miki at 2013年04月20日 09:52
播但線はトンネルの開口面積が小さいのでパンタグラフは外してしまわないとないと無理みたいですね。寺前でつけ外しの作業が必要になってしまうとすれば、蓄電池電車が広まったとしても導入されないのでしょうか。

電化の一番のネックであるトンネルを改良するとなれば、沿線自治体や兵庫県がもっとお金を出して、電化させるだろうし…うーむ。

ちなみに、近畿車輛と業務提携して、近畿車輛がつくった自己充電型バッテリー車両の実証をしているようです。
http://www.kinkisharyo.co.jp/ja/news/news121108.htm
Posted by たー at 2013年04月20日 13:38
パンタの存在そのものが許されないと・・
Posted by miki at 2013年04月20日 16:50
Wikipediaの播但線の項目に書かれていますが、阪神淡路で迂回路として使われたときは、パンタグラフを外しをしてディーゼル機関車で引っ張っていたそうです。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%92%AD%E4%BD%86%E7%B7%9A#.E9.98.AA.E7.A5.9E.E3.83.BB.E6.B7.A1.E8.B7.AF.E5.A4.A7.E9.9C.87.E7.81.BD.E3.81.AE.E8.BF.82.E5.9B.9E.E8.B7.AF.E3.81.A8.E3.81.97.E3.81.A6

生野トンネルは日本一狭いトンネルなのでそうですね。
電車以外でも、ブルートレイン(客車にはパンタグラフはない)の迂回では、先頭の電気機関車をディーゼル機関車に付け替えるだけでいいはずなのですが(機関車の付け替えは電気の種類の異なる下関・門司ではいつも行われていた)、客車が普通の列車より少し大きく、生野トンネルがぎりぎりだったので、そろそろと通行したそうです。
Posted by たー at 2013年04月20日 21:18
>生野トンネルは日本一狭いトンネル

観光名所として使えないかな。もしかしてすでに有名なの?
Posted by miki at 2013年04月21日 12:04
すみません、以前読んだ雑誌の受け売り(ブルートレインの客車の件も)なので有名かどうかは…

日本一狭いと言っても気動車が通れる十分な大きさはありますから、見てもインパクトに欠けるのではないでしょうか。
保安の関係で人の立ち入りはできないでしょうし。

ちなみに、生野トンネルのある新井・生野間はこう配が鉄道ファンには有名で、SL時代には(今でいう)撮り鉄の人がたくさん来ていたみたいです。
http://steam-locomotive.blog.so-net.ne.jp/2010-02-13
※3枚目の写真
Posted by たー at 2013年04月25日 01:30
JR東日本が計画している烏山線では、電化されている東北本線走行中に充電、未電化区間は蓄電池に貯めた電気で走行するものです。

現段階では、蓄電池式電車では、電化・未電化が混在する区間ならともかく、未電化区間のみの区間を走行するものは考えられていません。
充電に要する時間が長いこと、1回の充電で走行できる距離が短すぎ、非効率な運行しかできないからです。

それから、原発停止で電力需給が逼迫している中で、さらに電力需要を増やすことは困難です。
トータルでは、デイーゼル燃料を消費するのと、電気に変換して電車を走らすのでは、後者の方がエネルギー効率は高いのでしょうが、電力事情が逼迫していることを考えれば、原発を再稼働させない限り、普及は困難でしょう。
Posted by かにうさぎ at 2013年04月26日 22:02
仮に導入できる場合は、直通運転をして、30kmの電化区間と36kmの非電化区間という構成になると思います。和田山駅には架線(山陰本線)がありますから、ここでの充電は問題ないでしょうし。生野まで結構な登りのある36kmを蓄電した分だけで走られるかという問題はあるでしょうけど。

沿線自治体からJR西日本には「せめて直通運転してくれないか」(気動車のまま電化区間への乗り入れや、寺前で電車に連結して牽引させるなど)という要望が出ているようですが、特にコストの面で拒否されているようです。

電力供給の点は、政府がちゃんと方針と対策と決めさえすれば、解決するとのではないでしょうか。
現状は非常に中途半端で、沖縄電力を除く電力会社は原発という資産を持っているわけですから、火力はあくまで中継ぎであって、言われている安全性を確保して、稼働させようと努力していますが、どの程度の原発が安全かどうか、安全だとしていつから稼働できるかわかりません。

仮に「全原発は廃止」と言うことになったとしても、電力会社が今すぐに十分な電力を確保ということはさすがに無理でしょうけど、10年くらいかければ新たな発電設備を確保できる思います。発電コストについても、原発が最も安価というわけでも無いわけではありませんし。
稼働させれば利益の生む「資産」である原発を廃止するとなったら、原発1基あたり1000億円ほどかけて解体しないければならないとか、「負債」になったりしまいますから、これをどう手当てするかなどのいくつもの問題はありますけど。
Posted by たー at 2013年04月28日 00:23
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