2008年02月10日
管理職と非管理職
マクドナルドで、店長が自らに残業代が出ないのはおかしいという話が出ていました。同社社長は、その考えはないとのこと。
「店長は管理職」認識変えず 日本マクドナルド社長(asahi.com)
原田社長は「会社の構造的な問題とは考えていないし、無報酬の労働を強いてはいない。店長は今でも管理職で、自身の判断で残業時間を管理できるから『みなし労働』にはあたらない」として、残業代を支払う考えはないとしている。
姫路でも似たような話があります。
「『代理』は管理職ではない」 播州信用金庫が敗訴(asahi.com)
播州信用金庫(本店・兵庫県姫路市)で支店の「代理」を務めて退職した男性が「管理監督者」(管理職)の実態がないのに残業代が支払われなかったのは違法だとして、同信金に未払いの残業代など約770万円の支払いを求めた訴訟の判決が8日、神戸地裁姫路支部であった。中島栄裁判官は「男性の職務権限に照らして管理職とは言えない」として、同信金に残業代など約450万円の支払いを命じた。
一般論として、役職が上がると残業代が出なくなるため給料が下がるケースもあるようです。
残業時間を自分で管理できるから残業代はいらないといっても、どうみても残業せざるを得ないケースもあれば、残業が必ずしも必要ではないけど、残業代が出るから残業しているというケースもあるかもしれません。
中谷彰宏さんの本で奴隷運搬船の話を読んだことがあります。奴隷を運搬船で運ぶとき、奴隷の数に比べて船員の数が圧倒的に少ないため、奴隷に集団で襲われるとひとたまりもありません。そこで、奴隷に階級をつくって、奴隷同士を組織化したそうです。
つまり、奴隷にも関わらず、上位の奴隷は、階級の低い奴隷よりマシと考えて、船員を襲おうという気にならない。こうして少ない船員で多くの奴隷を安全に運んだというのです。
過去には日本でも江戸時代には士農工商という身分制度で、武士に不満が集中しない工夫がなされました。
中谷さんは、会社の中には実は、社長と社員の2種類しかいないから、騙されてはいけないと書いておられました。
就職情報誌などでは、これと正反対のことが書いてあることが多い気がします。「うちの会社は全員が経営者」みたいな。
これも、一つの考え方ですし、そういう意識の人の多い組織のほうが強いでしょうね。
残業代を出すか出さないかというのは、実態として明確な線が引かれてしまうのですが、会社が残業代をケチっているという場合だけでなく、もともと微妙な境目で、何かの弾みで今回のように社会問題化するのだろうと思います。
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Posted by miki at 07:36│Comments(2)
│企業
この記事へのコメント
まぁ、今更ですけどなんと言いましょうか、この国の労働者の立場は極端に弱いですね。
本当に先進国なのか?いつの時代なのか?と疑いたくもなります。
何もかもが経団連の言い成りの自民党が政権与党なんだから仕方ないですか、情けない・・・。
サラリーマンが自民党に投票してはダメですよ。
本当に先進国なのか?いつの時代なのか?と疑いたくもなります。
何もかもが経団連の言い成りの自民党が政権与党なんだから仕方ないですか、情けない・・・。
サラリーマンが自民党に投票してはダメですよ。
Posted by 市民 at 2008年02月11日 22:21
市民さん
コメントありがとうございます。
コメントありがとうございます。
Posted by miki at 2008年02月12日 00:05