2010年01月15日

日航問題のゆくえ



日航の再建問題の方向が少しは見えてきたようです。

日航再建、ジャンボ機はすべて処分へ(TBS)
37のジャンボ機は今後5年間で全て処分し、燃費のいい最新の中型機や小型機に代えるほか、航空事業に経営資源を集中させるため、ホテルや旅行など子会社の売却・精算も盛り込まれています。
ホテル日航姫路にも影響?
それにしても、ジャンボが無くなるのは小型化推進で好ましいとして、そんな燃費の悪い機体を37機も買ってくれる会社があるのでしょうか。捨てるのか?

そして、日航はどうなるのか・・ですが。

JAL再建は何を目指す?(竹中平蔵レポート)
航空産業は、世界の中でも最も激しい競争を展開している業種だ。その背景には、市場そのものは拡大傾向が続く有力産業である、との認識がある。有望だからこそ競争するのである。とりわけアジアの航空市場は、中国・インドなどの高い成長にも支えられ、世界の中でも最も有望な市場と見られている。
(中略)
日本のメガキャリアを真面目に議論するなら、日本の選択肢はANAをコアにしつつ、JALの路線やノウハウのうち健全な部分をこれに参加させること以外にはありえない。つまり、JALをいまのままで単純に再建させることに、ほとんど意味はないということになる。
例えば亀井さんだったら、「また、血も涙も無いことを言っている」とおっしゃるかもしれませんが、世界的競争に晒されていて、きわめて有望な航空市場だからこそ、中途半端では生き残れないという話は、非常にリアリティがあります。

いまや、どこそこの国のフラッグシップは・・と言うのは昔話で、世界のどこそこの地区で数社。つまり1つの国に1つ以上のメガキャリアというのは不可能になっています。
だからもう、全日空を中心にしたメガキャリア実現に的を絞ろうというわけです。

日航再建問題に絡んで、京セラ創業者の稲盛氏が注目されていますが、いっそう注目すべきは全日空のほうでしょう。
全日空は、変なものをつかまされてはたまらないので、慎重ですが、意欲はあるようです。

全日空社長:国際線拡大に強い意欲 「1社化」検討に含み(毎日jp)
全日本空輸の伊東信一郎社長は14日の会見で、「チャンスがあれば、国際線を拡大していく意欲がある」と述べたうえで、日本航空が再建途上で撤退する路線を引き継ぐ可能性について「この路線はしっかりやれるという自信があればそうだろう」と述べた。
竹中平蔵さんは、アジアでメガキャリアは3社程度と想定し、「中国・香港を拠点とする企業、シンガポールなど東南アジア拠点の企業、そして日本・韓国を含む北東アジア拠点の企業」と予測しています。

北東アジア拠点の企業が、全日空を中心とする企業になるか、大韓アシアナを中心とする企業になるかの勝負が、日本にとっての真の「日航問題」なのかもしれません。

参考
JALに厳しい目(372log@姫路)

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Posted by miki at 01:48│Comments(0)航空
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