2013年10月05日

リニア開通で、新幹線の「橋げた」静岡が便利に?



JR東海が自力で品川-名古屋にリニアを建設します。

【リニア中央新幹線】新駅地元「チャンス」 東京の一極集中に危機感も(サンケイビズ)
JR東海は、ビジネス客が多い「のぞみ」の役割をリニアに、通勤や観光に使われる「ひかり」や「こだま」の役割を東海道新幹線に、と考えている。
(中略)
静岡県熱海市の太田最(さい)己(き)・熱海市商店街連盟事務局長(60)は「熱海は都心から来るお客さんが多いので危機感はある。沿線の多くの観光地は同じではないか」と不安げに話す。
東海道新幹線からリニアに客が移れば東海道新幹線沿線が寂れるということなのか。逆じゃないのでしょうか。

9時台に名古屋駅を出発する新幹線のダイヤを見ると、
のぞみ 9本
ひかり 2本(小田原停車と浜松静岡熱海停車が各1本)
こだま 2本

静岡県はこだましか止まらず、1時間に1本だけ申し訳程度にひかりも停まっているという状況です。

静岡県の新幹線駅の通過率は77%(浜松 静岡 熱海)~85%(掛川 新富士 三島
愛知県三河安城 豊橋も通過率85%です。

思うのは、

1 のぞみの需要が旺盛なあまり、本数を増やせない
2 のぞみを速く走らせるため、こだまが頻繁に退避するため所要時間がかかる

ということ。

たとえば名古屋-品川間はこだまで2時間39分。ダイヤを見ると、5分間も停車している駅が多数あります。
駅の停車時間をすべて1分にすると、所要時間は2時間16分で済みます。

まさに東京-名古屋間の需要のために静岡県が踏み台にされているのです。鉄道版「橋げたの町」ですね。

姫路も通過するのぞみやみずほがあるのでわかるのですが、通過する新幹線って、嫌なものです。姫路にはなんのメリットももたらさないのに、(メリットの大きい)停車する列車の何倍もの騒音(だけ)を残していきますから。
ちなみに岡山を9時台に出発する新幹線の姫路通過率は60%です。

さて、これほどまでに負荷の大きいのぞみの機能が一部でもリニアに移ってくれたら・・。
悪くない話など思うのですが。

なお、東京-名古屋間リニア開通で姫路-品川間は、

(現在)
姫路-品川 3時間

(リニア開通後)
姫路-名古屋 1時間25分 + 乗り換え 9分 + 名古屋-品川 40分
合計 2時間14分

となります。

JR東海としては、名古屋-品川間はリニアを使わせるように持っていくでしょうから、東海道新幹線の名古屋-品川間のぞみは事実上廃止するでしょう。
東京に行く際、景色を楽しみたいならのんびり「こだま」でどうぞということになります。
というか、関東じゃなくて、静岡観光を選ぶ人が増えるかもしれません。

静岡県の観光関連のかた、チャンスだと思ってがんばってください。

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Posted by miki at 15:56Comments(0)鉄道