2010年02月08日

茨城-神戸に定期便。日本の空を変える第一歩

神戸空港

スカイマークが検討していた茨城-神戸定期便が、再来月から運航されることになりました。

低コストで思惑一致 スカイマーク茨城空港就航 神戸便 増便へ利用促進カギ(東京新聞)
就航を決めた理由には「茨城の潜在力。関西圏と北関東の潜在的な需要を掘り起こせる」ことも挙げた。
(中略)
航空評論家・杉浦一機さんの話 スカイマークは神戸が拠点空港で、茨城の客を福岡沖縄に運べる。羽田の発着枠の確保が難しい中、茨城空港は海外の格安社を狙って利用料を下げられる簡素な造りに設計した。定期便の就航は双方の期待が一致した結果で、うまくいけば路線としてかなり育つのではないか。
首都圏を抱えるにも関わらず、これまで関東は空港が貧弱で、パンク状態が続いてきました。

そのため、羽田の便数制限が厳しく、地方と羽田間は大型機を数便飛ばす方法をとってきました。
本来であれば座席の少ない小型機を何本も飛ばしたほうが、利便性が上がるのですが、首都圏の空港が貧弱なため、ままならなかったわけです。

スカイマークも、首都圏には飛ばしたいけれど、思うように羽田に便数を確保できないため、同じ関東の茨城空港であれば、需要が見込めると判断したと思われます。

茨城は首都圏では端っこの方ですが、これまで茨城周辺から羽田成田まで出かけてから関西にやってきていた人から見れば、大幅な時間と経費の短縮になります。そもそもこのあたりと関西の間では、新幹線を使っても、乗換などで時間がかかってしまいます。

東京の交通網は、大阪に比べると都心を抜ける近郊列車は便利になってきていますが、遠距離と遠距離を乗り継ぐのは、必ずしも便利とは言えません。例えば、東海道新幹線東京発着なのに対し、水戸方面に走る常磐線特急は上野発着等。
おまけに航空券が12000円であれば、新幹線と特急を乗り継ぐよりも、値段もかなり安いですしね。

さらに、茨城空港周辺に住む人であれば、自動車を日常の足に使っているでしょうから、羽田にクルマで乗りつけるよりもはるかに便利でしょう。

海外では格安航空会社が数年の間に急成長し、大手のエアラインを食ってしまった例が多くあります。いろんなパターンがありますが、ひとつのパターンとして、大手エアラインがハブにしている大空港を避け、その周辺の小規模空港から飛行機を運航して成長した会社もあります。

神戸空港を利用したかたならわかると思いますが、小さな空港は、利用者が歩く歩数が少ない。さらに小型機は座席が少ないので、機内に乗り込む時間も短く、到着してから機外に出るまでの時間も短い。
小型機と小さな空港の組み合わせは、極めて快適です。

これを突き詰めていけば、プライベートジェットになるのですが、そこまで行かなくても小型機と小さな空港の組み合わせは快適なのです。
プライベートジェットに近い快適性にも関わらず、格安航空会社向きに造られている茨城空港と、スカイマークの組み合わせで、料金も安いとなれば、人気が出る可能性は高い。少なくとも日本を除く航空先進国ではそういう流れになっているようです。
日本の空を変える、第一歩になる可能性があります。

茨城空港周辺、北関東一円から、どんどん神戸経由で姫路に来ていただきたいものです。

参考
茨城-神戸便実現か?(372log@姫路)
茨城、九州、北海道にも。エア・アジアが日本就航(372log@姫路)
大手旅行社「茨城空港は、成田や羽田よりいい立地」(372log@姫路)
日本にも、格安航空本格到来の予感(372log@姫路)
セカンダリー・エアポート(372log@姫路)
ジェットブルー航空(wiki) - ニューヨーク市への国内線はラガーディア空港に発着することが多いが、空港アクセスの道路混雑や発着便の多さによるスケジュールの遅延を避けるため、ジェットブルーは創業からジョン・F・ケネディ国際空港の第6ターミナルをほとんどのフライトのハブとしている。2001年8月には、ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港を選定したのと同じ理由でロサンゼルス国際空港を避け、より小さな空港であるロサンゼルス近郊のロングビーチ空港を西海岸のハブ空港として選定し運航を始めた。(記事より)

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Posted by miki at 00:00Comments(0)航空