2008年03月12日

全国各地に押し寄せる外国人観光客

金沢市

これまで日本はエコノミックアニマルと言われ、経済や工業製品は秀でているが、それ以外は置いてきぼりといったイメージがありました。経済がほどほどに落ち着いて来るのと逆に、日本に来る観光客が激増、満足度も高くリピーターも増えているようです。
また、各地の地方空港にも外国人観光客が押し寄せています。金沢では前年比42%増とか。

外国人観光客:07年過去最多 前年比42.4%増、9万1604人--金沢 /石川(毎日jp)
07年に金沢市を訪れた外国人観光客が9万1604人(前年比42・4%増)で、過去最多となったことが市観光交流課の調査で分かった。アジアからの観光客が多く、同課は「小松空港の利用が増えたためではないか」と分析している。
(中略)
台湾からの観光客が最も多く、4万339人で全体の約44%を占めた。同課によると、台湾では雪と温泉が同時に楽しめる北陸地方に人気があり、小松空港を利用したチャーター便の観光客が増えているという。韓国や中国を含めるとアジアからの観光客は全体の6割を超え、人気ぶりを示している。

外国人観光客、福島県10万人突破 韓国ゴルフ客増 07年(河北新報)
昨年、福島県内の主要観光地に宿泊した外国人観光客は10万382人と前年より3万人近く増え、調査を始めた2000年以降で最多となったことが、県の調査で分かった。国・地域別では、韓国がゴルフ客の大幅増加で48.6%増の5万6604人となり、全体の56.4%を占めた。台湾1万9433人(5.8%増)、香港1万3300人(68.1%増)が続いた。
(中略)
県観光グループは「福島空港から定期便が飛んでいる韓国や台湾への積極的なプロモーション活動や、香港と福島、仙台空港間のチャーター便が大幅に増えたことが主な要因」と分析している。

韓国人スキー客けん引 仙台―ソウル線200万人突破(河北新報)
アシアナ航空仙台ソウル線の利用者が2月、就航18年目で200万人を突破した。2007年は前年比10%増の約14万3000人が利用。スキーブームに沸く韓国から東北のスキー場を目当てに来る客が増え、全体を引っ張っている。

押し寄せるアジアの観光ビッグバン(nikkei BPnet)
中国では経済力の高まりに加えて、政府の規制緩和により、海外旅行ブームが巻き起こっているのだ。
中国人だけではない。アジア・太平洋諸国全般の訪日観光客が急増している。北海道のスキー場では、オーストラリアや香港からの旅行者が目立つ。北陸の温泉では、台湾からの観光客が増えている。
(中略)
アジア・太平洋地域を訪れる国際観光客数は、毎年およそ10%のペースで増加している。2006年におけるその数は、1億6700万人に達した。

言うまでもありませんが日本は島国なので、海外からの観光客はほとんどが航空機を利用します。アジアからだと中距離便となるので、基幹空港だけでなく行きたいところから入り、出たいところから出るという感覚です。例えば福島から入って小松から帰るとか。当たり前ですが、到着地でまず一泊とか出発地でゆっくりしようとか考えます。
そのため、都市間競争において空港を持つということは滞在型の観光戦略上、極めて有利に働きます。

新播磨空港研究会報告書(平成17年3月)
外国から観光客を誘致するにあたり、やはり航空サービスは不可欠であり、また、空港の存在によりその母都市は広域的観光ルートの玄関口、すなわち観光ルートの起終点としての位置付けを得ることができ、そのことによって滞在型観光地への転換が図られるものと考えられる。

播磨の場合、研究や調査だけして、一向に空港を建設しないため、正確な予測はするが実行はしない「予測屋」に終わっています。皮肉にも研究会の予測通り、空港を持たない播磨が広域的観光ルートの窓際に追いやられ、観光ルートの「奥の院」になって行くように思います。

参考
航空政策大転換。日本中に国際空港(ひめナビブログ) - 「路線を自由に決めましょう」「地方空港をもっと国際化しましょう」と言ってるだけなのに、どこが素晴らしいのでしょうか。今まで一体何をしていたのか。構想の考え方は、2年前に新播磨空港研究会報告書で出された内容と同じです。(ブログより)

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Posted by miki at 00:00Comments(2)観光