2006年09月09日

地方がイオンだらけになった理由

 ジャスコ姫路リバーシティSC
ブランドランキング19位・倉敷の商店街が瀕死の状態です。郊外にイオン倉敷ショッピングセンターが出来てから、中心市街地が寂れ、古くからの商店街は、いまや絶滅寸前です。

「イオン規制」で甦る? 瀕死の駅前商店街(YOMIURI ONLINE)

これは倉敷に限らず、全国の地方都市で起きています。「TMOが成功したと言われる青森市長崎県佐世保市
など一部が元気なほかは、多くは郊外店に客を奪われ、息絶えつつある。」

上記YOMIURI ONLINE記事には、
郊外SCが従来のコミュニティーに代わる空間たりえるのかといえば、多くの人が「否」と答える。厳しい前例がある。巨大ホテルが乱立し、そぞろ歩く人の減った温泉街は、軒並み衰退した。

とあります。ショッピングセンターという閉ざされた空間がいくつできようが、長い目で見れば、いずれ地域は衰退していかざるを得ません。

米国の規制緩和圧力で大店法が廃止された2000年。ダイエーイトーヨーカ堂西友などが駅前立地を固めていた中、「タヌキかキツネの出るところに出店しろ」を合言葉に郊外立地を強力に推し進めたのがイオンマックスバリュジャスコ)でした。戦略が見事にあたり、小売業界トップに躍り出ることができました。
地方のニーズを絶妙に捉えていたのですが、一方でその地域で長年かけて形成されてきた中心市街地を瀕死の状態に追い込み、再生を困難にしています。中心市街地は、郊外ショッピングセンターを造るように簡単にはつくれません。

政府も何とかしようと、再び郊外に法律の枠をかけようとしていますが、一部商店主の問題と割り切ってしまう危機感のない地域は手遅れになるでしょう。

姫路も危険だと感じるのですが、唯一の救いは、たまたま交通体系が姫路駅周辺に一極集中していたこと。減ってきているとはいえ、公共交通機関利用者が一旦、姫路駅に出る率が高いことです。ここ数年は、二階町などの姫路城方面のエリアから姫路駅前周辺に人の流れが移動しているようです。

東京のような大都会でも、本当に人が多いと思うのは、新宿渋谷池袋などの乗換駅です。渋谷で遊ぶことを目的に来ている人も、もちろん多いのですが、基礎人口というべき乗り換え客が、賑わい感創出の底辺を支えています。

渋谷に人が多いと感じるもう一つの理由は、地下街が少ないことです。たとえば名古屋駅周辺は乗り換え客が結構いるはずなのですが、地下街が発達しているためになかなか「見えません」。そのため、賑わい感に欠けてしまいます。渋谷はみんな「地べた」を歩いているので実際よりも余計に人を多く感じます。

山陽電車姫路駅を地下化しようとか、地下街を増やせというのは、百害あって一利なし。浜松のように、お金をかければかけるほど、歩く人が居なくなる最悪のシナリオだと思っています。

商店街の通行量調査で、歩く人が何人増えたとか減ったという「推移」は大事だと思いますが、絶対数よりも、狭いところに人がひしめき合っているという賑わい感とか、ごちゃごちゃ感といった「感覚」が重要と思います。

参考
修学旅行に異変。体験型が人気(ひめナビブログ) - 倉敷への修学旅行がピーク時の22%まで落ち込んでいます。
シャッター通り(What's up?)- 中心市街地に子供の声を!とのご意見。
人影まばらな政令指定都市(ひめナビブログ)- 街にきれいなビルを建て、道路を舗装したら、歩く人が居なくなりました。
新規出店で既存店がなくなり、撤退で誰もいなくなる(ひめナビブログ)

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Posted by miki at 00:03Comments(4)社会