2006年07月10日

人影まばらな政令指定都市

 再開発で整備され、人がいなくなる浜松駅

来年4月に政令指定都市になる浜松市ホンダスズキヤマハ河合楽器など一流企業がひしめく静岡県一の工業都市でお金持ち。浜松駅前には超高層ビルのアクトタワーの他、再開発ビルがいくつも建ち、道路の整備も行き届いています。
ところが奇妙なことに、そこを歩く人がいません。

老舗・松菱百貨店の倒産をはじめ、丸井長崎屋西武百貨店が撤退、来年はじめにはイトーヨーカ堂も撤退します

中部地方の各都市はどこも同じです(参考 中部圏における都市再生のあり方)。共通するのは、

1 車生活にどっぷり使った市民。
2 郊外ショッピングセンターの発達。郊外に住む人が増える。
3 こうしたことに何も感じない人の増加。危機感のなさ。

浜松市は金を持ってるものだから、巨額の資金で再開発ビルを建て、駅前を整備し、ありとあらゆることをやりました。そして、やればやるほど駅前を歩く人はいなくなり、浜松に顔となるべき場所がなくなっていきます。

街づくりはお金では買えない。大手デベロッパーの力だけでもどうにもできない。そこに住む市民の意識が何よりも大事だという象徴だと思います。

姫路にも、駅ビルが大手デベロッパーで整備されさえすれば人があふれると信じる人がいますが、浜松など中部地方各都市の事例は、姫路の近未来を暗示するようです。

参考
JR姫路駅ビル・不要論(372log@姫路) - JR京都駅ビルのような大規模計画を示しているのに対し、市長が難色を示しているという噂を聞きました。京都駅の周りはなあんにもないから悩みは少ないでしょうが、姫路の場合は結構、悩ましい話ですね。
浜松駅前「松菱百貨店」(京都ひとり歩き) - せっかくお金あるんだから、解体するんじゃなくて、こういう建物を耐震補強していったらどうかと思います。

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Posted by miki at 07:39Comments(2)社会