2005年04月02日

新聞の読みかた

結論ありきの見出し?

関西3空港の人気 でも書いたのですが、関西人に関西3空港の人気を聞いても意味がありません。梅田で聞いたら伊丹空港と言うだろうし、堺で聞いたら関西空港と言うでしょう。結局、どこで何人聞くかで決まってしまいます。意味のある質問にならないんですね。

でも、こんな当たり前のことを知ってか知らずか、わざわざ記事にしている新聞もあります。

4月1日の朝日新聞夕刊に、

関空へシフト 利用客「不便」
■ 伊丹発着枠規制

という見出しの記事を掲載しています。

伊丹空港の騒音緩和策として、4月1日から大型機やジェット機の一部が関西空港に移されました。そこで、移された旭川便の乗客2人の意見を取り上げて記事にしているのです。その意見とは、

・とても不便になった。伊丹には30分余で行けたが、関空には2時間以上かかった(大阪府門真市の男性)
・伊丹より1時間は多くかかる。できれば伊丹に戻してほしい(兵庫県川西市の主婦)

大阪空港と門真市の間には大阪モノレールが走っていて、門真市は乗換えなしで大阪空港に行けます。また川西市はまさに伊丹空港のお膝元。路線バスで15分です。
どちらも関西空港に移って便利になるわけがありません。わざわざ聞くまでもない意見です。

逆に、堺市や泉佐野市の人は便利になったはずですが、そこまでは聞いてないんでしょうか?(笑)

関空に近い人の意見は無視して、見出しで「利用客不便」と言いきるのが新聞の本質。あるデータを使ってどれだけ自分の言いたいことを言いきれるかが腕の見せ所で、結論は最初に決められる気がします。

P.S.
新聞って、例えどんなに世の中が平和でも、毎日紙面を埋めなければなりませんが、適当な攻撃対象を見つけて叩いておけば、取りあえず記事らしきものができます。その際、関西ではとにかく「関空を叩く」というのが定番。お手軽記事の典型です。

参考
関西空港へのアクセスについて

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Posted by miki at 00:01Comments(2)マスメディア